真田夢小説(ハム子)★完結★
□タルタロス
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中に入ると長い階段と扉があった。
順「おお、中もすげえな。」
真「今日の探索はお前たち3人だけで行け。」
ゆ「え!?新人だけでですか!?」
桐「深入りさせるつもりはない。それに、必要な情報は私がここから通信でナビゲートする。」
真「それとな、現場でのチーム行動を仕切るリーダーを決めておこうと思う。」
順「ハイ!ハイハイ!俺!」
手をあげる順平。
真「・・・主人、お前がやれ。」
公「えっ!?私!?」
順「け、けど・・・女の子っすよ。」
ゆ「でも、実戦経験してるから。」
順「え?マジ?!」
真「確かにそれもあるが、選んだ理由はもっと簡単だ。順平、それに岳羽もだが・・・ペルソナの召喚、あいつのようにちゃんと出来るか?」
順「だ、大丈夫っす!バッチリ決めますって!」
ゆ「私も大丈夫です。」
真「相手はシャドウだ。出来なきゃ話にならないぞ。」
ゆ「はい、わかってます。」
真「よし、行ってこい。じゅんびはいいか?リーダー。」
どうやらもうリーダーは決定したようだ。
公「・・・はい!バッチリです!」
真「ふっ、たのもしいな。」
公「行こうみんな!」
ゆ「うん!」
順「おうよ!」
階段を登ろうとすると青く光る扉が現れた。
公「あれは?」
ゆ「どしたの?」
するとポケットに入っていたイゴールにもらった鍵が光出す。
公「これで開けろってこと?」
その鍵を鍵穴に刺し回すとガチャリと開いた。
そこにいたのはイゴールと見たことない青い服を着た男性だった。
イ「ようこそベルベットルームへ。お待ちしておりました。」
公「こ、こんばんわ。」
イ「今から挑まんとする塔は果たしてなぜ生まれ、何のために存在しているのか。残念ながら現在のあなたではまだ答えを導くことはお出来にならぬでしょう。」
公「・・・。」
イ「だからこそ、進まれる前に知っておかれるが宜しい。あなたの力は他者とは異なる特別なものだ。いわば数字の0のようなもの。」
公「ゼロ?」
イ「空っぽに過ぎないが、無限の可能性も宿る。あなたはお1人で複数のペルソナを持ち、それらを使い分ける事が出来るのです。」
公「オルフェウスだけじゃないって事?」
イ「さよう・・・さて、私もこれから忙しくなりますな。次からはご自分の意思で扉を空けて、ここへ来られるといい。その時こそ、私の本当の役割・・・貴方への手助けについてお話ししましょう。」
横にいる男性と目が合う。
男性はニコッと笑いペコリと頭を下げた。
イ「あぁ、それから以前お話ししましたかな?もう1人のここの住人のことを。」
公「あ、はい。」
先ほどの男性が一歩前に出て挨拶をする。
「はじめまして、テオドアと申します。テオとお呼びください。以後お見知り置きを。」
公「ど、どうも。」
イ「この者も貴方への手助けをすることになりましょう。では再び見えるまでご機嫌よう。」
ゆっくり扉が閉められた。
気がつくと元の場所へと戻っていた。
ゆ「ちょっと大丈夫?」
公「え?」
順「どうしちゃったわけ?ボーッとしちゃってさ。」
公「え?私ボーッとしてた?」
順「そこ驚くとこ!?あー!あれか。んな顔して、意外と天然キャラか!」
公「い、いや天然じゃないけど。」
順「そういう子こそ否定するんだよなー。まっここはひとつオレッチに頼ってもらって構わないけどな!」
どうやら2人には扉は見えていないようだ。
ゆ「はいはい、とにかく行くよー。」
公「・・・うん!」
3人は階段を上り、扉を空けた。
中は本当に迷路のようになっていた。