アーロン夢小説 ★完結★
□旅立ち
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ミヘン街道は先が見えないくらい長く、ゲームでやっている時とはまた違う道に見えた。
歩いていると、通る人通る人に召喚士様これを使ってくださいと色々もらう。
途中にメイチェンさんがいたが話が長くてよく覚えていない。
メ「街道とはいえ、魔物が少なくないですぞ。お気をつけくだされ。」
テ「うっす!じいちゃんも気をつけてな!」
メイチェンはホッホッホと笑う。
魔物は結構出てきたが、七人もいるのでそこまで苦ではなかった。
ティーダが途中にある建物のような物を見ていると、後ろからお年寄りが話しかけてくる。
「あの残骸がなんだかご存知ですな?」
振り返ると先ほど入り口付近にいたメイチェンだった。
テ「昔の都市?」
皆は歩みを止める。
メ「そう、いにしえの都市の残骸。こいつらを見るたびにあたしは『シン』の大いなる力を実感するのです。それに比べると人間なんぞ虫ケラ同然ですわ。」
ユ「けれども『シン』を倒せるのも人間だけだと思います。」
メ「よいお答えです。安心しましたぞ、召喚士様。」
ユ「え?」
メ「失礼。申し遅れました。あたしはメイチェンというものです。スピラの歴史や・・・そうですな、真実の姿を知ろうと旅をしております。研究の為各地を旅しとるんですが。いや、痛ましいものですわ。どこでも人々の笑顔は偽りの笑顔。『シン』の名を聞けばサっと消える。民の笑顔を本物に・・・召喚士様頼みますぞ。」
ユ「はい!」
メ「おや?」
メイチェンはマリアを見ると近づいてくる。
メ「これはこれは。先ほどはありがとうございました。」
マリアの手を取るとしっかりと握手をしてくる。
マ「え?」
メ「スタジアムに出た魔物の事ですわ。」
マ「あ、あぁ。いえそんな。」
メ「お名前をお伺いしてもよろしいですかな?」
マ「あ、はい。マリアです。」
メ「マリア殿。昔こんな言い伝えがありました。『歌にて魂癒す者、祈り子に力を与えし者。世界の平和を願い、星に力を与えるであろう。』と。」
テ「祈り子に力?」
メ「これは遠い昔、あたしの祖母が言っておりました。しかしながら、その言い伝えの記述はどこにもないのです。」
ユ「かなり昔から言い伝えられてきた
ということですか?」
メ「その通り。もしかしたら誰かが作った作り話やもしれませんが、あたしがマリア殿にお逢い出来たということはきっとこれは、真実の言い伝えなのでしょう。」
マ「は、はあ。」
メ「おっほっほ、少し話しすぎました。道中、気をつけてくださいまし。召喚士様、どうかご無事で。」
ユ「はい!ありがとうございます!」
するとメイチェンは歩いていく。
テ「言い伝えって、いつ頃なのかなぁ。マリア、なにかそういう話聞いてないのか?」
マ「うーん。おばあちゃんも何も言ってなかったしなぁ。」
テ「そうかぁ。」
するとアーロンが呼ぶ。
ア「おい、マリア。」
マ「はい?なんですか?」
アーロンの側に行く。
ア「さっきのジェクトの話、あれは本当か?」
マ「あ、あれは。嘘・・・です。」
ア「だろうな。十年前、お前に会った覚えなどない。」
マ「あ!でも、あの時ジェクトさんが来てくれて。」
ア「あの時?」
マ「あ、ユウナにジェクトさんに何て言われたの?って聞かれてた時です。皆は止まってたけど・・・。」
ア「そうか。」
マ「それでこの指輪と言い訳を考えてくれて。・・・・・・本当の事言った方がいいですかね?」
ア「いや、今は話さない方がいいだろう。マリアもよくわかっていないのに説明しても、余計にわからなくなるだけだ。」
マ「そう・・・ですか。」
ア「いつか話せる時が来るだろう。」
マ「はい!!」
すると前から三匹のチョコボが走ってくる。