アーロン夢小説 ★完結★

□スピラへ
1ページ/8ページ

マ(なんだか・・・ふわふわする。)

目を閉じたままそう思うマリア。

マ(どこだろう。)


「お嬢ちゃん。」

マ(ん?誰?)

「おい!起きろって!」

マリアはその声に目をさます。

「よう。やっと起きたか。」

マ「あ!ジェクトさん!!!!!」

わー感激です!と無理やり握手をするマリア。

ジ「な、ちょっと落ち着けって!」

マ「あ、ごめんなさい。」

ジ「しかし、こんなんが俺たちのねぇ。」

ジェクトはマリアの顔覗き込む。

マリアは恥ずかしいのか顔を横に向ける。

ジ「そう言われると、なんだか安心する気がするかもな。」

マ「俺たちのって?」

ジ「あ、いやなんでもねぇ。それより、ほらこれ。」

ポイッとマリアに投げてきたのは洋服のようだ。

ジ「そんな服じゃ浮くだろうってバハムートのガキがわざわざ持ってきたんだぜ?」

マリアの姿はジーパンにカーディガンという至ってシンプルだった。

スピラに合わせた洋服はとても可愛いかった。

上は和服のようだが動きやすい。
下は短いスカートかと思ったらキュロットスカートでこちらもまた動きやすい。
それに、ニーソに足首までのブーツ。

マ「祈り子様ってファッションセンスすごいんだなぁ。」

ジ「バカ言え。あいつが選ぶわけねぇだろ。」

マ「え?じゃあ。」

ジ「まぁ、そのうちわかるさ。着替えるならそこで着替えな。」

ジェクトが指を差す方を見ると、瓦礫があるだけだった。

マ「えーー!あそこで?!」

ジ「ここで着替えたっていいんだぜ?」
ジェクトはニヤリと笑う。

マ「わ、わかりましたよ!ちょっと着替えてきます。」

しばらくするとマリアが帰ってくる。

ジ「ほう。なかなかいいじゃねえか。」

マ「ちょ、ちょっと短くないですか?」

マリアはキュロットを触りながら言う。

ジ「俺はもっと短い方が好きだけどなぁ。」
またもやニヤリと笑う。

マ「もう!!からかわないで下さい!!!」

ジ「はっはっは!そうだマリア。そういやお前、俺たちがこの後どうなるかわかってるんだよな?」

マ「え?あ、はい。まぁ。」

ジ「なら、あいつらのそばにいて導いてやってくんねえか。」

マ「え?」

ジ「いや、それだけじゃねえ。そうした方がお前も思い出すかもしんねぇからな。」

マ「え?どういう意味ですか?」

ジ「あいつのそばにいればきっと思い出す。それは、あいつも一緒だ。」

マリアは何が何だか理解できない。

ジ「俺たちの居場所、また作ってくれや。・・・いやしかし、あの堅物とね。」

ジェクトはやれやれと方向転換をし、手を伸ばすとその先に光が現れた。

ジ「あそこにいけ!スピラに繋がっている。もう、時間がねぇ!」

どうやらシンが暴れているようだ。

マ「は、はい!必ずジェクトさんを助けにいきます!!だから、待っていてください!!」

マリアはそう言うと、ジェクトに深々とお辞儀し、光に包まれていく。

ジ「ふっこれでいいんだよな?」

『うん。大変なのにありがとう。』
ジェクトの横に祈り子が現れる。

ジ「これくらい、いいってことよ!」

『マリアにはとても辛いかもしれない。僕たちは間違ったことをしてるのかな?』

ジ「なんでぃ、いつに無く弱気じゃねえか。あの世界を望むのはお前だけじゃねえ。俺もそうだし他の奴らも、他の世界の奴らもみんな同じだ。だから来てくれたんだろ?」

『ケツァクウァトルのこと?』

ジ「そうだ!反対するならわざわざ世界超えてこないだろう?だから、お前が一人で責任を抱えることはねぇんだよ。」

『・・・うん。ありがとう。』

ジ「さて、俺は俺の仕事に戻るかな。」

『じゃあ、僕も戻るよ。またね。』

そう言うと祈り子は消えていった。
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ