桐生夢小説

□集結
4ページ/10ページ

芽「遥ちゃん!一馬さーん!」

2人を探していると、携帯電話が鳴る。

「もしもし、桐生一馬さんの奥様でいらっしゃいますか?」

芽「はい!!妻の芽依です!」

「こちらは東都大学医学部附属病院ですが、旦那様が救急で運ばれてきまして。すぐに来ていただけますか?」

芽「えっ!わ、わかりました!急いで行きます!」

「あ!その前に!」

芽「はい?」

「今病院の外はマスコミが沢山います。おそらく澤村遥さんの件で集まってきたのでしょう。」

芽「そんな・・・。」

「病院の裏口を開けておきます。よかったらそちらから入ってきてください。」

芽「・・・わかりました。」

芽依がタクシーで病院に向かうとマスコミが集まっていた。

「こちらが桐生一馬容疑者が運ばれたとされる病院です!」

「中には先ほど日本ドームを抜け出した澤村遥さんもいるという情報が入ってきました!」

芽「何・・・これ。」

それだけ遥の事が注目されているという事だろう。

そして病院の裏口へとついた。

芽「ありがとうございました。」

拓海を抱き上げ、運転手にお礼をいい出ていくとパシャパシャと写真を撮られる。

「桐生一馬の奥さんだ!」

「今、元空手世界一の高柳 芽依さんが、タクシーから降りてきました!」

「奥様!旦那さんの一連の騒ぎについて一言!」

「あなたも一緒に暴行をしていたと目撃情報がありますが!」

「世界一の空手家がなぜ極道の方と結婚を!?」

表ほどはいないものの、記者たちは芽依の周りに集まる。

芽「やめて、やめてください!」

芽依はなんとか病院の中へ入ることができた。

芽「・・・すいません。桐生一馬の妻ですが・・・。」

「あっ・・・旦那様の病室はこちらです。」

案内された病室には遥とベットで眠る桐生がいた。

遥「芽依さん!」

遥は芽依に抱きつく。

芽「遥ちゃん・・・。」

芽依は優しく抱きしめ返した。

芽「ごめんね・・・辛い思いさせちゃったね。」

遥「ううん・・・私、またこうして芽依さんに会えて・・・嬉しい。」

拓「ねーね!」

遥「・・・拓海もおっきくなったね。」

涙を流しながら拓海を撫でる。

芽「そうだ・・・一馬さんは大丈夫なの?」

その時病室のドアが開く。

「桐生一馬さんの奥様ですか?」

芽「あ、はい。」

入ってきたのは医者だった。

「旦那様の容態についてご説明をさせていただきたいのですが。」

芽「わかりました。今行きます。」

遥「拓海は私が預かるよ。」

芽「・・・ありがとう。」

芽依は拓海を遥に渡し、医者についていった。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ