真田夢小説(ハム子)★完結★
□友情
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そして、ゆかりのオンリョウの調査の結果を発表する日がやってきた。
2年生だけで話し出す。
ゆ「校門で倒れてた例の子の話は、確かに怪談の内容と似てる。でも、1人がそういう目にあっただけでこんな騒ぎになったのは何故でしょう?」
公「うーん、ダイイングメッセージがあったとか!」
ゆ「・・・あのね、刑事ドラマの見過ぎだから。」
公「えー。」
ゆ「実は、最初の事件のすぐ後に2度も同じ事が連発してたのよ!怪談と同じシチュエーションで3人も病院送りじゃ、そりゃ騒がれるワケです。」
公「ほほー。」
ゆ「被害にあった3人はクラスがバラバラで、なんの関係も無いみたいに思えます。でも実は意外な共通点があったのです。さて、その共通点とはなんでしょう?」
順「・・・なんでクイズ式なの。」
ゆ「いいから答える!はい公子!」
公「え!?・・・よく家出してたとか。」
ゆ「おっと、家出で正解です。それも結構ちょくちょく出てたみたい。幾つか悪いグループと関わってて、その時に知り合ったみたい。」
公「じゃあ、その悪いグループのたまり場に行けば何かわかるんじゃ。」
ゆ「その通り!現場取材を決行することにしたから。あんたも来てよ順平。」
順「え?!俺も!?」
ゆ「当たり前でしょ!女の子2人じゃナメられるに決まってんだから!」
公「え。私が行く事は決定なの?」
順「ちょ、ちょっと待て!もしかしてそこって、ポートアイランド駅前の裏入ったところのアレか!?」
ゆ「何だ知ってたの?」
順「あそこやばいって!ちょー悪い噂がたくさんあるんだぜ!」
ゆ「なら、なおさらみんなで行かないと!ね、公子?楽しみだよね?」
公「え・・・も、も、もちろん!」
順「俺行きたくねぇなー。あそこマジ漫画みたいに荒れてるんだよ。」
しかし、ゆかりの決意は硬いようだ。
明日の夜、先輩達には内緒でそこへ向かうことになった。
そして次の日の夜。
「んだ、あれ?」
不良達は公子達に気がつく。
「ちっとお前らさ、遊ぶところ間違えてんじゃねえの?」
順「あ、いや別に・・・。」
ゆ「ちょっと、こんな連中にビビんないでよ!」
公「ちょ、ちょっとゆかりー!」
「あぁ!?」
「こんな連中っつたよこの子。つか、写メ撮って流しちゃおうか!パパとか気ぃ失うようなセクシーポーズなやつ!」
不良達はあははと笑い出す。
ゆ「こいつらサイテー。」
「あちゃー!彼女今サイテーとか言ったよね。ひげ男くんも大変だ、こんなアグレッシブな子と一緒だと・・・サッ!」
ドカンと殴られる順平。
ゆ「順平!」
公「・・・順平になにするのよ!」
「おーおーかわいこちゃんが怒るともっと可愛いねー。」
肩に腕を回される。
公「は、離してよ!」
ゆ「公子!!その子を離しなさいよ!」
するとそこに見たことのある男性がやってきた。
「その辺でいいだろ。」
それは真田の病室にいた男性だった。
「知らねえで来てんだ、俺が追い出す。いいだろそれで。」
「馬鹿かてめーは。今更そんで済むかよ!!テメェもやんぞコラ!!」
その男性に殴りかかる不良。
しかし、不良のパンチを華麗に避け、頭突きをくらわした。
「うおっ・・・強え。」
「キャハハ!!だっせー!ちょーうける!」
「テメェ!確か荒垣とか言ったな!そうだ、荒垣真次郎!てめぇもそいつらと同じツキ高だな?」
「チックショー!覚えてろよ!」
不良達は走り去り、連れの女も笑いながら去っていった。