真田夢小説(ハム子)★完結★

□タルタロス
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桐「お帰り。なんだ、明彦も一緒か。」

真「たまたま会ったからな。」

公子は早速水筒を洗う。

桐「洗い物しながらでいい。少し聞いてくれるか?」

公「はい?」

桐「タルタロスの探索が始まったが、その日取りはひとまず君に任せたい。」

公「え?」

桐「明彦の復帰にはまだかかりそうだしな、今は君が探索のリーダーだ。」

公「・・・わかりました!!その日の体調や、みんなの予定を聞いて判断します!」

桐「あぁ、よろしくたのんだ。」

真「よし!早速今夜行こう!」

桐「明彦・・・お前は探索禁止だからな。」

真「・・・わ、わかってる!」

公「ふふっ。」

公子は早速タルタロスへ向かうことにした。

ゆ「あー。本当タルタロスって標高が高い山にいる感じー。」

順「だるー。」

公「ほら!もう少しで転送装置あるからそこまで頑張るよ!」

順「ういー。」

ゆ「何でそんなに元気なのよ・・・。」

公「これが終わったら冷蔵庫にあるプリン食べるんだー!こんなに疲れたんだから少しは痩せてるよね?」

順「だ、ダイエットとしてタルタロス利用してんのか!?しっかりしてるつーかなんつーか。」

ゆ「ちゃっかりというかなんというか。」

公「あ!転送装置はっけーん!」

順「おお!やっと終わりだー!」

その日の探索は終わった。

そんな日々が続いたある日、真田が検査入院をしていると順平から聞いた。

順「さっき連絡あって、病院に届け物頼まれちゃったんだよね。俺って結構頼られてる?」

ゆ「そんなの、帰宅部なら暇だろって頼んだんでしょ。公子だってテニス部入ったんだから。」

順「そ、そんなことねーだろー!」

ゆ「ははっ!冗談だって!で、何を持って来いって?」

順「隣のE組のクラス名簿だってさ。」

公「クラス名簿?」

ゆ「なんに使うんだろうね。てか、今日部活休みだし、付き合おうかなソレ。ね、一緒に行くよね?」

公「うん!行く行く!」

3人で真田が入院する病院へと向かった。

病室のドアを開けると、真田ではない男性が椅子に座っていた。

順「・・・ここって真田さんの病室・・・じゃなかったりします?」

「・・・。」

すると後ろから真田がやってきた。

真「お前たち、どうした大勢で?」

公「お見舞いに来ちゃいました!」

真「ただの検査入院と言ったろ。」

「・・・アキもういいか?」

座っていた男性が真田に話しかける。

真「あぁ、参考になった。」

「・・・たっく、いちいちてめぇの遊びに付き合ってられるか。」

病室を出ようとしたその時、じっと見つめられる公子。

公「えっと・・・。」

「お前・・・いや。」

そのまま病室を出て行った。

順「だ、誰っすか今の。」

真「一応同じ学園の生徒だ。先月から増え出した謎の無気力症候群・・・あいつたまたま患者の何人か知っててな。話が聞きたくて呼んだ。」

順「ほー。」

真「それより順平、頼んでた物は?」

順「モチ持ってきたっす!」

真「悪いな。じゃあ、行くか!」

そう言って腕をブンブン振り回す。

順「ちょ!そんな腕ブンブン振ったらまた・・・。」

真「平気だこのくらい。あまり長いと部活にも響くだろ、取り戻す時間が欲しい。」

ゆ「そういえば先輩って、なんでボクシングを?」

真「別にボクシング自体に思入れはない。素手の格闘技ならなんでも良かった。昔・・・自分の無力さを思い知ったことがあってな。」

少し悲しそうな表情をする。

真「あぁいう後悔はしたくないんだ。それに、自分がどこまで強くなれるのか興味もあるしな。」

公「・・・。」

真「ほら、そんな事よりジョギングするぞ。」

ゆ「え!?」

順「ジョギング!?」

真「タルタロスに挑むにも体力が必要になる。お前らも少し鍛えたらどうだ?」

順「何も検査入院中に走らなくても・・・。」

公「よし!じゃあ、病院の周り一周で勝負しよ!」

ゆ「あんたまで何言ってんのよ!」

真「おっ、いいなそれ。それじゃあ病院の入り口からスタートな!男たちは1分のハンデだ!」

順「え!マジでやるの!?」

真「当たり前だろう。リーダーが言うんだからな。」

順「ううっ、リーダー・・・。」

公「ほら!早く早くー!」

ゆ「ハァ・・・。」

4人は競争をした。
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