桐生夢小説

□違う世界
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夕飯を作る芽依。

芽「あっ!そうだ!銀行行かなきゃ!」

火を止め、拓海を連れて銀行へと向かった。

アサガオへ寄付をするためだ。

芽「みんな元気かな・・・。」

芽依の口座には入金もあった。

今どこで何をしているかわからない桐生からだった。

芽「一馬さん・・・。」

桐生を思い出し、落ち込む。

拓「ママー。」

芽「・・・ん?どうしたの?」

拓海が指差す先には品田と高杉がいた。

品「おっ!元気かガキンチョ!」

拓「にーに!」

芽「なんでお金借りてる人と借金取りが一緒にいるんですか?」

品「え?芽依ちゃんの事知ってんすか?!」

高「あたりめぇだろ。お前の知り合いは全部調べてんだよ。」

品「・・・ハァ、油断も隙もないんだから。」

芽「それで、借金は返せたんですか?」

品「まだだって!高杉さんとはまぁ・・・色々あって一緒に行動してんだ。」

芽「そう・・・ですか。」

するとこちらを見る視線を感じ、振り返る芽依。

そこにいたのはサングラスとマスクをした男がいたが、見つからずに済んだようだ。

高「どうした。」

芽「・・・いえ・・あっ!そうだ!今日カレー作りすぎちゃって、よかったら食べていきませんか?」

品「え!!カレー!?」

高「おい!そんな場合じゃねぇだろ。」

品「そうだった・・・悪いけど今回はいいや。」

しょんぼり落ち込む。

それじゃあと2人は街に消えていった。

芽「・・・じゃあ、明日届けてあげよっか?」

拓「カレー!」

芽「ふふっ。早くお家に帰ろうね!」

拓海を抱っこして家へと帰っていった。



そして次の日。

芽「えっと、確かこのビルの屋上だって言ってたよね。」

カレーとご飯を持ち、ビルの裏にある階段を登っていく。

芽「ふぅ・・・拓海、上は高い高いだから気をつけるのよー。」

拓「たかいたかーい!」

屋上へとたどり着くと、品田が見覚えのある男と戦っていた。

芽「大吾・・・さん?」

大「オラァァ!」

品「くっ!」

2人は芽依に気が付かないようだ。

がくりと大吾が膝をつく。

芽「ちょっと!!何やってるんですか2人とも!!」

品「えっ!芽依ちゃん!何してるんだよ!」

大「・・・。」

大吾は顔を見せないようにそむける。

芽「もう遅いですよ、大吾さん。」

品「えっなに・・・知り合い?」

大「・・・。」

芽「私と拓海の事、隠れて見てましたよね?」

品「えっ・・・もしかしてストーカー?!」

大「ち、違う!!」

芽「品田さんになんの用があるか知りませんが、これ以上喧嘩はやめてください。」

拓「めっ!」

大「・・・。」

大吾は黙って上着を着る。

それを見た品田も上着を着た。
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