楠雄夢小説 ★完結★

□戦い
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空「はい!制御装置ver2だよ!」

まきぐその様な形の制御装置にドン引きする二人。

空「さ!頭出して!」

楠『い、いやちょと待て!なんだこのデザインは恥ずかしすぎるだろ!』

空「仕方ないよ、性質上こういうデザインになっちゃうんだから。」

楠『絶対嘘だろ!』

空「嘘じゃないよー。ほら蛍ちゃんも頭出して!」

蛍「えっ!ちょ、ちょっと考えさせて・・・。」

鳥「ちょ、ちょっと待ってくださいよ二人とも!いいんすか!?それつけたら本当に超能力消えちゃうんすよ!」

楠『・・・必要ないしな。』

鳥「いやいやあるでしょ!!蛍ちゃんはともかく、斉木さんから超能力とったら性格の悪さしか残らないじゃないっすか!!」

楠『あとお前への殺意かな。』

蛍「別に抜けば使えるんだから大丈夫なんじゃないかな?」

鳥「あ、そっか。」

空「いやー。これは一度つけたら外しても二度と超能力が戻ることはないよ。」

蛍「え。」

空「いままでの制御装置は超能力を使う時、活発になる左脳の一部分を特殊な針を用いて脳を傷つけずに制御してきたんだ。」

鳥「うーん?」

空「そのせいで右脳の別の部位が活動し始めた。日に日に超能力が強くなっていくのはそれが原因さ。」

蛍「・・・。」

空「そして、今度の装置はそれを制御ではなく完全に眠らせる。つまり、着けたら最後。超能力とは永遠にお別れだ。」

楠『・・・。』

空「それでもやるかい?楠雄、蛍ちゃん。」

蛍はちらりと楠雄を見る。

空「まぁ、その装置は渡しておくからいますぐに判断しなくていいよ。あ、そうだあとこれね。」

蛍にいままでと同じ制御装置をつけた。

空「もう操る装置は解除したから安心して。」

蛍「あ、ありがとうございます。」

楠雄は黙っていままでの制御装置を左右につける。

空「なんでまたそれをつけるんだい?」

楠『・・・この装置はありがたく貰っておく。だが、まだ着けない。やり残したことがあるからな。』

空「・・・。」

楠『それまでは、もう少しお前の遊び相手になってやるよ。いつでも取りに来てみろ。』

蛍「ははっ!」

空「ふふ・・・あははは!やっぱり面白いな楠雄は!」

楠雄は二人を連れて帰ろうとする。

空「あ!そういえば、愛の告白はどうなったのかな?」

その言葉に固まる楠雄。

空「装置をつけてたからわからないけど、きっと告白してたんじゃないかなって。違った?」

鳥「え!?斉木さんやっと告白したんすか!?蛍ちゃん返事したの?ねえねぇ!」

蛍「え。い、いや!そのぉ。」

顔が真っ赤になる蛍。

楠雄の顔も真っ赤だった。

空「ほら!蛍ちゃんをぎゅっと抱きしめる楠雄だよ!」

その時の映像を鳥束に見せる。

鳥「おおお!!」

楠『やめろっ!』

空「きっと、僕は佐能さんの事が好きだとか言ったんじゃないかな?」

楠『お前も超能力者なんじゃないか。』

鳥「おおお!!あとでこの動画送ってくださいっす!!」

空「あははは!そういうと思ってもう送っといたよ!」

鳥「マジかよ!ねーさんに報告しないと!!」

鳥束の胸ぐらを掴む楠雄。

楠『この事誰かに言ってみろ。その時は・・・。』

鳥「ひ、ひぃー!!わ、わかったっす!!誰にも言わないからー!」

蛍「や、やめたげなよー!」

楠『君のためでもあるんだぞ。』

蛍「え?」

楠『この事が照橋さん達に伝わってみろ。佐能さんの口から聞けなかった照橋さんはどう思う。』

蛍「それは・・・。」

空「と言うことはやっぱり告白してたんだね!」

楠『あっ。』

空「でも、蛍ちゃんの返事はまだだよね?あの後すぐ眠っちゃったから。」

蛍「うっ。」

空「さぁ、僕たちのことは気にしないで返事しなよ!」

鳥「うんうん!」

楠『気にするだろ!いい加減にしろ!』

楠雄は蛍を連れて先に帰ってしまった。

鳥「あっ!置いてかないでくださいよー!!」
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