アーロン夢小説 ★完結★

□旅立ち
5ページ/6ページ

「『シン』を倒せば文句はないだろ!!!」
何やら怒鳴り声が聞こえる。

「しかし、エボンの教えでは・・・」
その声に返事を返す一人の女性。

「しつこいな!!!」
怒鳴った男性はそう言い残し去っていく。

「しつこい・・・ですか・・・。」

困っている人を見ると、ユウナ放っとけないようだ。

ユ「どうかされましたか?」

「召喚士様・・・ですか?」
祈りのポーズをとる女性。

「はい。ユウナといいます。」
それに答えて祈りのポーズを返すユウナ。

「お会いできて光栄です。私はシェリンダと申します。巡回僧を務めております。」

マ「いろんな役があるんですね。」

隣にいるアーロンに話しかける。

ア「人間は役を与えられて動くものだ。誰かに役を与えられるもの、自分で作るもの・・・様々だ。」

マ「なるほどねぇ。」

ワ「モメてたのは、例の討伐隊の作戦の事か?」

テ「ルッツとガッタが言ってた大作戦の事か。」

シェ「機械を使うと聞いて、何とか止めたいと思いまして・・・。」

テ「へ?なんで?」

ティーダは知らないので疑問になるのは当たり前だ。

ル「彼らは寺院が禁止している機械を使おうとしているらしいのよ。」

ワ「まずいッスよねぇ?」

ワッカはアーロンに聞く。

ア「使えるものは何でも使えばいい。『シン』を倒せるとは思わないが。」

シェ「倒せる倒せないの問題ではないのです!!」
その声にアーロンがシェリンダを見る。

シェ「教えに反する事が問題なのです。」

どうやら寺院の教えは絶対のようだ。

ワ「そ、そうだよな。」

シェ「でも、討伐隊の皆さんは全く話を聞いてくれません。私が僧として未熟だからですかね・・・。」

しょんぼりとするシェリンダ。

ユ「頑張りましょうね!」

シェ「え?」
その返事に少し驚く。

ユ「私もまだ駆け出しの召喚士で、まだまだ未熟者です。でも、自分の事を未熟だと言ってしまったら・・・なんだか言い訳みたいだと思いませんか?」

そのユウナの言葉に気づかされたのか、シェリンダの目は輝いていた。

シェ「そうですね!私、もっとしっかりしないと!ありがとうございます、ユウナ様。私なんだか、上手くやれそうな気がしてきました!」
ペコっと頭を下げて去っていく。

マ「ユウナって・・・負けず嫌い?」

ユ「うーん・・・そうかもしれない。父さんもそういうところあったから。」

マ「そっか、すごいなユウナは。」

ア「おい、俺たちも行くぞ。」

ユ「はい!」

再び歩き出す。

その先には、なにやら建物があった。

ア「ここで休んで行く。」

アーロンはその建物へと入ろうとする。

ワ「でもこれ、アルベド人の店っすよ?」

ア「何か問題でもあるのか?」
アーロンは振り返り聞く。

ワ「アルベドは教えに従わないし。それにほら、ルカでは・・・あいつらユウナをさらったんですよ?」

その返事に強烈な言葉を返すアーロンをマリアは覚えていた。

ア「ガードがだらしないからだな。」

言われてしまったと落ち込むガード達。

マ「もっと優しく言ってあげないと。」

ア「ガードの仕事ができない奴らに、優しさなど必要ない。」

アーロンの言っていることは正論だが・・・手厳しい。

ユ「アーロンさんはワッカさんの体調を気にして・・・」

ユウナはフォローしているのだろうか。

ワ「俺は大丈夫だー!」

ア「俺が疲れたんだ。」
アーロンは宿へ向かいながら言う。

皆は宿に入っていくアーロンを見て仕方なくついていく。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ