土方夢小説

□バレンタインとホワイトデー
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今日はホワイトデー。

夜になると銀時が一人で入ってきた。

琴「あら、いらっしゃい。今日は一人?」

銀「あぁ。イチゴパフェくれ。」

琴「はーい!」

銀時の後ろを亜紀が通る。

亜「あ、それ。バレンタインデーのお返しですか〜。」

ヒソヒソと話しかける亜紀。

銀「て、てめぇ!勝手に見てんじゃねー!」

琴「なに、どうしたの?」

銀「なんでもねーよ!」

離れてパフェを作っている琴には聞こえていなかった。

亜「へへ。頑張ってくださいね銀さん。」

銀「っち。」

出てきたイチゴパフェを食べながら、お返しをいつ渡そうか悩んでいた。

土「よぉ・・・ってなんでお前が・・・。」

銀時をみて顔色が悪くなる土方。

琴「あ、土方さんもお一人ですか?」

土「あ、あぁ。」

銀時から一つ席を空けて座る。

土「じゃあ、カレーライス一つ。」

琴「はーい!」

銀「何しに来たんだよ。」

土「てめぇもなんでいるんだよ、さっさと帰りやがれ。」

小さな声で話す二人。

亜「土方さんもホワイトデーのお返しに来たんですね。」

後ろを振り返ると亜紀がニヤニヤしていた。

土(と言うことはこいつも渡しに来たんだな。夜ならいねぇと思ったんだが、読み間違えたな。)

琴「はいどーぞ!」

土「あ、あぁ。悪いな。」

二人は食べ終わっても店を出て行こうとしなかった。

銀(今日は諦めろよマヨラー!食い終わってるのになんでまだいるの?おかわりしたいの?)

土(くそ、渡すまで出ていかねぇつもりだな。)

睨み合う二人。

琴「お皿片付けちゃいますよー!」

二人の容器を取り洗い物をする。

銀「な、なぁ。」

琴「ん?」

銀「その・・・なんだ。今日は客が少ねぇな。」

琴「お客さんがいないんじゃなくて、もう閉店時間なの。」

銀「お、おうそうだったか!」

シーンとする店。

琴「亜紀ちゃんもういいわよ!あとは私がやっておくから。」

亜「はーい!じゃあ、着替えて来まーす!」

結果が知りたい亜紀はゆっくりと着替えていた。

土「その・・・なんだ。今日はいい天気だな!」

琴「そうですか?外は雨ですけど。」

片付けをしながら答える琴。

土「そ、そうだったな!ははは・・・。」

再び静まり返る店。

琴「あの、なんだか二人とも様子がおかしいですよ?」

もう渡すしかないと二人は立ち上がりカウンター越しにプレゼントを渡す。

琴「え、これ・・・。」

銀「チョコレートのお返しだよ!」

土「ほら、早く受け取れ!」

琴「・・・ありがとう!」

二人のプレゼントを嬉しそうに受け取る琴。

二人はじゃあなと言って店を後にした。

登「やっと渡せたのかい2人とも。」

銀「げっ!ババアみてやがったのか!」

土「・・・覗きは犯罪だぞ。」

登「閉店時間なのに灯りがついてるから、どうしたもんかと思ってね。泥棒でもいないかと確認したんだよ。」

土「っち!」

登「ふふふ。あんたらを見てると何だか懐かしいね。」

銀「は?ババアが懐かしいっていったら何百年前の話」

銀時は蹴り飛ばされる。

登「お前たち、琴を置いて死ぬんじゃないよ。」

土「死ぬって・・・今1人殺したんですけど、白目向いちゃってるんですけど。」

登「琴の事大切にしな。」

そういって自分の店に帰っていく。

土「・・・お、おい。生きてっか。」

銀「お、おのれ・・・あのババア・・・。」
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