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□誘惑と葛藤と、
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俺とキヨはつい先日恋人になったばかりだ。
駄目もとで告白してみたら、キヨは顔を真っ赤に染めて「俺もずっと前から好きだった」と言ってきたのは脳裏に焼きついている。
こんなことならもっと早く告白しておけば良かったとは思ったけど、今も充分幸せだから問題ないかなあ。
そんな俺とキヨは暇さえあればお互いの家でゲームしたり、駄弁ったりしていて、今日もお互い休みが取れたということでキヨが家に来ることになった。
ちなみに、明日も二人とも暇だからキヨは今日家に泊まるらしい。
キスだって、キヨが恥ずかしがるから触れるくらいしかしたことないけど、ちょっとくらい期待してもいいかなって思う。
「キヨー、先にお風呂入るべ?」
「おー、入る入るー」
そろそろ遅い時間になってきたので、先程までやっていた対戦ゲームを止める。
言うなり風呂に向かっていったキヨを見送って携帯を弄る。
友達関係の時もこうして互いの家の風呂に入ったり、一緒に寝たりしていたけど、恋人関係になってしまうとどの行為も意識してしまう対象になる。
「フジー、上がった。次いーよ」
だから、こうして風呂上がりの火照った身体をしたキヨを見ると、どこか色っぽくて襲ってしまいそうになる。俺って変態なのかな。
キヨに言われ俺も風呂に浸かる。キヨって綺麗好きだし長風呂だから、キヨの後に風呂に入るとちょっとお湯がぬるくなっていてそれがまた気持ちよかったりする。それにしても、今日はいつもよりもキヨが風呂に入ってる時間が長かったような…。
「あがったよー……キヨ…?」
リビングへ戻ると、すやすやと心地よさそうに寝息を立てて眠るキヨの姿が目に映る。
今日はゲーム三昧だったし疲れたのかな...…。
「……んー」
「…っ」
時折キヨの口から漏れる寝言のような声が色っぽい。
そんなに無防備に寝てたら、俺だってもう我慢の限界が近いよ……。