おそ松さん夢

□第二杯
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『あ、そういえばこの間十四松さんが来たときにバット忘れて行ったんですよ 今取りに行くのでお店の前に回ってきてもらえませんか』

十四松さんのお兄さんは一瞬めんどくさそうな顔をしたがコクンと頷きそこから離れた

それを見届け、私はバットの置いてある2階へと戻った


バットをとり店の方へ行こうとすると

一「姉さん なんかガラの悪そうな人がものすごいこっち睨んでるんだけど」

『前に説明した十四松って人のお兄さんだって 多分バット取りに来たんだと思う』

そういえば何故ここに来たのかを聞いていなかった

一「ふーん 一応気をつけなよ、十四松って人も変な人だったんでしょ?その兄弟なんだったら危ないかもしれないじゃん」

『まぁ一応なんできたのか聞いてみるか』

カラン

『はい これ十四松さんのですよね?』

十四松さんのお兄さん(面倒なので十四松兄)

は黙ってバットを受け取り名前を確認すると頷いた

『あの、ところで何しに来たんで「これ、なんであんたが持ってんの」・・・』

人の話聞かないところはおんなじかよ

『一週間ぐらい前に十四松さん、ここにきたんですよね』

すると あ となにか思い出したような顔で

一「あんた、おにぎりの人か」

お、おにぎりの人・・・

まぁ十四松さんならそんな説明しそうだけども

『はいまぁ』

一「そう・・・」



会話が続かない!

するとさっきの裏口のある路地から大きい声でにゃーにゃーと鳴いている

一「あ・・・」

どうやら猫に反応したようだ

この人・・・

『あの、もしかして猫見に来たんですか?』

そう聞けば少し俯き小さく頷いた

裏口のある路地は変な人とかが来ないように金網を張っているので猫と戯れることはできない

『あー・・もう少しで店開けなきゃいけないんですけど・・・ちょっとだけ来ます?』

するとちょっと嬉しそうに(見えただけかもしれないけど)頷いた

『じゃあどうぞお入りください』

十四松兄を裏口まで案内し

ガチャ

『じゃあ私仕込みするので 終わったら呼びますね すぐそこの厨房にいるのでなんかあったらいってください』

こちらには振り向かずに頷いた

バタン

『人見知りなのかなぁ』

一「ちょっと姉さん!なんで入れてんのあの人!もう開店しちゃうよ?」

『いやなんか、悪いことするような人には見えんからさ』

一「・・あーそう 姉さんがそう言うならいいけどさ・・材料、はやく準備終わらせてねー」

『はいはい』

十四松さんも最初は危ない人に見えたけど 実際は子供のような人で大丈夫だったし

猫を見るためだけに来たというこの目つきの悪い人も、なぜか大丈夫だと思えてしまった
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