特別編

□温かい仲間に囲まれて
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「いただきます!」

〈ウォン!〉

〈ア゙ア゙ッ!〉

〈ユンユン!〉


私を始め全員が挨拶するとゆっくりポタージュを口にする。雨で冷えていたのか体が温まる感覚がするし落ち着く〜。


〈ユ〜ン……〉

「おや、温まって眠くなっちゃった?」

〈ユンユン……〉


欠伸をして眠そうに目をこするユンちゃんを抱き上げ、ポンポンと背中を優しく叩くとユンちゃんは眠った。


「幸い近くに猛獣の気配は感じられないし、私たちも休もうか」

〈クゥン〉

〈ア゙ア゙ッ〉

「んじゃ、私も……」


クイッ。


テリーとキッスが休む体制に入り、私もそれに伴おうと壁際に行こうとしたらキッスがクチバシで私の服を引っ張り、テリーが尻尾をパタパタと二人の間の地に叩いていた。


「もしかして、ここで休めってこと?」

〈〈ウォン/ア゙ア゙〉〉

「フフッ、じゃあお言葉に甘えさせてもらおうかな」


私はテリーとキッスの間に座ってもたれると、フワフワの毛皮と羽根に包まれて気持ちよくなった。あっ、なんだか私まで眠くなって…きた…かも……。



☆☆☆☆☆


……いつの間にか雨がやんで青空が広がる中、トリコと小松とココとサニーははぐれた瑞貴たちを探すべく歩いていた。


「にしても、落ちた場所が猛獣の住処でラッキーだったな!」

「僕はラッキーなのかアンラッキーなのかわからないです……」

「おいココ、マジで瑞貴たちはこっちなのか?」

「僕の占いで出た結果と、トリコの嗅覚が示した方向が同じなんだ。可能性は高いよ」


運よくこちらもまとまって落ち、そして見つける可能性が低いと言われた猛獣を捕獲できたようだ。


「あっ! あそこに洞窟がありますよ!」

「間違いない、瑞貴たちはあそこにいる!」


小松が発見した洞窟から、慣れ親しんだ匂いも感知したトリコもそう言ったことにより、全員すぐに駆け出した。


「瑞貴さん! ユン!」

「テリー!」

「キッス!」

「おい、無事か!?」

「「「「……えっ?」」」」

「スー…スー……」


トリコたちが目にしたのは、洞窟の中で瑞貴がユンを抱えながらテリーとキッスにもたれかかっている。そして全員お互いで暖をとっているのか気持ちよさそうに眠っている光景だった。


「ったく、心配したってのにノンキな奴らだ」

「でも、みなさん怪我もないようですし無事でよかったです」

「そうだね。それに自分のパートナーと瑞貴ちゃんが仲良しな姿を見ると心温まるよ」

「……俺(レ)も早くパートナー見つけるか」



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