BOOK NARUTO

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「ナギちゃん、あの呪印ね。うちの専門部隊でも手を焼いてた奴なんだけど、どーやって呪印封印できたの?」

『えっと、ほら、あれです』

「ナギ―、全然通じてないから」

『えー……』


リーくんの呪印を封印して、私的にいい仕事したね!
とすっごくいい気分だったんだけど
次の日、4代目様からお呼び出しを受けた


「あの呪印を、たった数十分で封印するなど、下忍のできることではないのだ!!」


4代目様にカカシさん、そしてなんだか4代目様より偉そうなおっさ…おじさんが怖い顔してこっちを見てる
うまく説明はできないし、呪印の解読なんてチンプンカンプンだ


「どうやったのか、きちんと説明するのだ!!」


呪印解読の専門部隊、そこでさえ封印できなかったものを
下忍の小娘がやっちゃったから、それでこんなに怒ってるのか


「何か言わぬのか!!」


一人でマシンガンのように怒鳴り散らしてたら
私が説明する間もないじゃないか
基本的に怒鳴る人は大嫌いだ


『そんな風に、怒鳴られる用な事、した覚えはありませんけど』


カカシさんやヤマトさん、4代目様の用に穏やかな人だけじゃないのはわかるけど
怒鳴られるような事でもないでしょ


「小娘が生意気な口をきくな!!まさかお前!!呪印を仕掛けた敵の一味ではないだろうな!!」


きっとカカシさんや4代目様がいなかったら
この人、絶対私に手をあげてるよね
まぁまぁ、と4代目様がなだめてはいるが、その言葉すら聞こえてはいないようだ

敵の一味  ね、なんでそんな事言われなきゃいけないんだろう


『呪印封印、しなきゃ良かったと思わせる発言ですね』


その言葉に4代目様ははっとしていた


『なら呪印戻しますから。貴方が頑張って封印すればいい』


巻物に手を伸ばして、その手をカカシさんが止める
腐らない、腐らない
そう笑顔で言うし、そのままグシグシと頭を撫でられる


「もうさ、君下がっていいよ。俺はナギちゃんから話が聞きたいんだ。どうしてもって言うから同席を許したけど、君ちょっと空気読めてないよーまったく」


そう言って火影権限で、その人を退室させた


「座って座って、さ、邪魔者はいなくなったし、ゆっくりナギちゃんの話聞こう」


本当に火影なのかと疑いたくなるほど、軽い人だけど
頭は固くないようだ


「どんな術式つかったの?」


わくわく とキラキラした目で目の前に座る4代目様に
カカシさんもちょっと呆れ顔


『術式ないんですよ。私のチャクラってちょっと変わってて、具現化できたり、相手に渡したりできるみたいで、体内に私のチャクラを流し込んで膨張させて、リー君のチャクラと同時に、呪印のチャクラもはじき出して、呪印だけを封印する。それだけです』

「チャクラの具現化?」

『あの兵糧丸も、私のチャクラを具現化したものです』

「カカシ、今まで聞いたことある?」

「あるわけないでしょー」


目の前に出されたお茶を、冷ましながら一口飲む
カカシさんがテーブルに置かれたお茶菓子をとってくれて
素直にそれを受け取る
流石4代目様が出してくれるお菓子!美味しい


『あ、でも私のチャクラと相性が良くないとできませんし、誰にでもってわけじゃないですよ。相手のチャクラはじき出すから、数日チャクラ切れで動けなくなるし』


そう言えば、カカシさんは相性悪そうだなー
と隣に座るカカシさんを見上げれば
思っていたことがわかったのか、不機嫌そうな顔で頭を掴まれた


『ちょ、いたっ!いた、い、って!!』

「んー、なぁんか可愛くない事考えてそうで」

『いたた!ちょ、あた、ま、割れる!!』


笑う4代目様が止めに入って、ようやくカカシさんの手が離れる
痛い、頭蓋骨割れそう…


「具現化ってさ、今でもできるの?」


はぁ、とため息を吐いて
意識を手のひらに集中する
細い細い糸が、くるくる回って、まとまって
毛糸玉が大きくなるようなイメージ

あ、今日の色は水色だ


『これがその兵糧丸のコアみたいなものです』


これに2日〜3日かけてチャクラを流し込んで、ビー玉ぐらいの大きさにして
あとはチャクラを圧縮して閉じ込めるだけ
と説明すれば
二人は顔を見合わせ


「量産はできないみたいだね」

「血断限界の1つですかね」

「さぁ、俺も初めてみるからなー。とりあえずナギちゃん」

『はい』

「このお菓子も美味しいから食べて食べて」

『いただきます!』


堅苦しい話はもう終わりなのか
さっきもらったお菓子とは、違うお菓子をもらって
嬉々として口に運んでいく
口元についてるよ、とカカシさんが口元を拭ってくれる
自分でできると、言いながら残りを口に運んでいく


「カカシー」

「なんです?」

「ナギちゃん可愛いね」

「手出したら俺本気で怒りますからね」

「えー」

「S級A級任務拒否しますからね」

「それは、困るね…」




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