BOOK MHA/HQ

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敵に襲撃を受け、次の日は臨時休校
襲撃から2日たって、登校すれば
体育祭の話ですっごい盛り上がってる

普通科とは言え、ヒーロー科に落ちた人もいるし
実技試験の内容と相性は悪いけど、ヒーローに適した個性の人もいる
普通科のエース、心操くんがいい例だ


「放課後、1-A見に行くけど、お前も行くか?」

『ん〜、敵情視察?私行っても何もしないよ』

「別にかまわねぇ」


放課後心操くんと1-Aまで行けば
大人気も大人気、入口に人だかりだ
心操くんは私を置いて、ずいずいと入口へ向かうし
中からかっちゃんの怒声が聞こえるから
なんか、煽るような事を言ってるんだと思う

後ろのドアから、こっそり1-Aに入れば
めざとい電気くんが近づいてきた


『1−Aはモテモテですね』

「いや、ただ爆豪がケンカ売りまくってるだけだろ」


自然に腰に手が回り、電気くんへ体が寄る
気づいた切島くんも、こっちに来るけど
この腰の手にはノーツッコミか?


「出流来てたんだ(上鳴くん、その手はなにかな?)」

『出久もかっちゃんと同じくらいケンカ売ってきなよ』

「僕があんなんなったら、この世の終わりだよ(早く、手、放して)」

『確かに、家でずっとあの態度は嫌だな』


電気くんの手がぱっと離れたと思いきや
今度は出久に腕を引かれ、出久の腕の中におさまる
双子なのに、この身長差は解せぬ、大いに解せぬ


「出流は何しに来たの?」

『普通科代表としてケンカを売りにきた友人の付きそい?』

「えー、出流何してんのさ」


あ、そうだ、ポッキーあるよ
鞄をごそごそと明後日、お目当てのポッキーを出久の口元に持ていく
電気くんにも1本、切島くんにも1本あげた所で
かっちゃんの怒鳴り声はなくなり、そのまま人をかき分けて帰ったみたい


『かっちゃんはいつになったら 威嚇 やめるんだろうね』

「一生無理じゃない?」

『出久の事怒鳴るの、あんま好きじゃないんだよなぁ』


つぶやけば、ぽんぽんと頭をなでられる
今日は久しぶりに出久と帰ろうかな、うん、そうしよう!


『出久今日は一緒に帰ろう』

「そうだね、中学までは一緒に帰るのが当たり前だったのに、高校じゃ全然帰ってないもんね」

『ヒーロー科、授業終わるの遅いんだもん』


出久がリュックを背負って、後ろのドアから教室を出ようとした所で
私のカバンを、誰かががしりと掴んだ

振り向けば、なんか怖い顔したお茶子ちゃんで
何か言いたげだけど、もごもごと言い淀んでいる


『お茶子ちゃんもポッキー食べる?はい』

「わ!ありがとー!じゃなくて!!」


しっかりとポッキーを食べながら、ノリツコミをしてるお茶子ちゃんに
出久と二人首をかしげる


「体育祭まででいいの。昼休みとか、放課後とか、出流ちゃんの開いてる時間、私と組手してくれないかな!!」


ふんす!と鼻息荒く言い切るお茶子ちゃんに
出久は納得してるけど、私はまだ首をかしげたまま


『出久とやれば?』

「出久くんともやる!けど!出流ちゃんの戦闘訓練の動き、女子ならではって感じで、すごい参考になった!ダメかな!!」

「私もお願いしたいわ。出流ちゃんの動き、身長の近い私たちには、すごく参考になるもの」


お茶子ちゃんの後ろから、梅雨ちゃんまであらわれて
二人からお願いされる
どうしようか、出久を見上げれば


「いいんじゃない?僕も相手してほしいし」

『うーん、うん、わかった!私でお役にたてるなら!……でも、それならかっちゃんにお願いした方がいいんじゃない?私に戦い方教えたの、かっちゃんだけど』

「それは子供のころのかっちゃんでしょ?今のかっちゃんは無理だって」


それもそうか、放課後はそれぞれの個性の練習もあるだろうから
昼休み開いた時だけね
あ、梅雨ちゃん、ポッキーどうぞ
ありがとう、いただくわ、ケロ

今度二人に手を振って、出久と二人で家に帰る
何だか久し振りの二人での下校に、テンションはだだあがりだ


『出久、駅前でたこ焼き食べようよ、もしくはクレープ』

「僕はいいけど、出流夕飯食べれなくなるよ」

『でも、たこ焼き食べたい』

「しょうがないなぁ、なら1個半分こね」

『わーい』




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