BOOK MHA/HQ

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朝から出久が


「今日はヒーロー基礎学って授業があって、オールマイトが見てくれるんだって!」


って高いテンションで熱く語ってた
今がその授業の最中のはずなんだけど


『(体、全身が痛い…)』


何を無茶してるのか分らないけれど
これは、無事に帰ってこないんじゃないかな
体育とかじゃなくてよかった、絶対倒れる気がする


「お?出流ちゃぁん、顔色が悪いぜぇ、保健室いっとくぅ〜?」

『あーー、うん、大丈夫です』

「そかそかぁ、無茶はすんなよぉ〜」


プレゼント・マイク先生に言われるほど、顔色悪いのか
次の休み時間、リカバリーガールのとこ覗きに行こう
授業を終えて、ゆっくりした足取りでリカバリーガールの所に向かおうとしたんだけど


「出流ちゃぁん、そっちは保健室じゃねぇよ」

『マイク先生。ちょっとリカバリーガールの所に行きたくて』

「俺は、保健室に行けって言ったんだどぉ、聞いてなかったぁ?」


ん〜これは、あれか
先生にこの不思議体質の説明をした方がいいのか


『先生、実は……』


私の話を真面目な顔して聞いていた先生が、大きく息を吐き
一緒に行く と二人でリカバリーガールの所へ向かう
体の痛みは少しは引いてるけど
まだ完治はしてないと見た


「失礼しまぁす!」

『失礼します』


先生で中が見えないけれど、リカバリーガールと他に先生がいるみたい
ようやく先生が端に寄ってくれて、中が見えた


『1年A組の緑谷出久、来てませんか?』

「お前さんは?」

『出久の双子の妹です』


そこのベットに寝てるよ
リカバリーガールの他に、あの有名なオールマイトがいたらしく
こんな広い室内なのに、すっごく狭く感じる
指さされたベットのカーテンをそっとめくれば
出久が包帯まみれで寝ている


『はぁ…なんて無茶してんのよ』


寝てる出久の額に手を重ねて、少しだけ高い体温にため息1つ
こんだけ怪我をしていれば、私に伝わる痛みがどれほどか
出久はもう少し考えたらいいのに


「出流…?」

『出久無茶しすぎ、体めっちゃ痛かったよ』

「ご、めん……相手がかっちゃんだったから」

『あー、それなら仕方ないね。でも勝ったんでしょ?そんな顔してる』

「何でもわかっちゃうね」


痛々しく笑った出久に、ゆっくり休んでと声をかけ
リカバリーガールの所へ戻ってきて
頭を下げてお礼を言った


「緑谷少女、君は緑谷少年の痛みを共有してしまうのか?」

『そうみたいですね。一回病院で相談したら 双子の神秘 の一言で片づけられました』

「ま、兄ちゃんの無事を確認したら教室戻れぇ、次の授業に遅れるぜぇ」

『はい。失礼しました』


手を振ってくるマイク先生に手を振り返して、ぺこりと頭を下げて
自分の教室に戻る
次の授業というか、出久は帰るまでずっとリカバリーガールの所だろうから
放課後はかっちゃんの所に行こうかな
絶対かっちゃん荒れてるもんね


『かっちゃん、想像通り随分荒れてるね』

「ブス、何しにきやがった」

『荒れてるかっちゃんをなだめに?』


普通科の下駄箱じゃなく、A組の下駄箱でスマホをいじっていれば
かっちゃんが友達をひきつれて現れた
あ、案外大丈夫そうだ


『かっちゃんも大丈夫そうだね。友達もいるみたいだし、私帰るね』

「ブスがいっちょまえに気ぃ使ってんじゃねぇ」


お友達さんにぺこりと頭をさげて、帰ろうとしたんだけど
襟首をつかまれて、捕獲された
お友達さんは赤い髪をツンツンに立たせていて人で
私へのかっちゃんの態度を注意してる
前の学校だと、こんな風に注意する人いなかったからすごい新鮮


「お前、こんな可愛い女子にブスとか、目腐ってんじゃねぇか?」

『なんかストレートすぎて、はずい』

「いいんだよ!!こいつは!」

「ちなみに名前なんつーんだ?」

『緑谷出流です』

「緑谷の兄弟か!!良く見れば似てる!でもぱっと見似てねぇな」


豪快に笑うこの人は、切島鋭次朗というらしい
個性は 硬化 聞いてもいないのに、紹介してくれた
なんか、今までかっちゃんの周りにいないタイプだ


「帰るぞ」

『はーい、じゃあね切島くん』

「(爆豪の彼女か??)」




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