BOOK MHA/HQ

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ノートに稲荷崎の事をまとめて、自己満でほくほくして登校
朝からバレー部に絡まれることもなく
バレー部の応援女子からも絡まれることなく
午前の授業が終わり、お弁当を食べようとして
目の前に北が座り、何でか隣に治が座った

なんか、こう、部員だけでご飯食べたりしないのかな?


「部員多いから、全員集まる訳にもいかんやろ」

『北、すごいね。読心術?』

「ぜーんぶ、口に出とるよ」


あら、失礼
治に指摘されて、一瞬口をおさえる
今日はおやつないんか?って言われてお菓子はないなぁ
見るからに凹む治
向こうのクラスメイトから呼ばれて、行ってくると北が席をはずす


『差し入れはまた今度作って… Pipipipi 』


スマオが鳴る
この高校は休み時間は、スマホいじっても厳しく言われないから
ごめんと告げ、珍しい人からの電話に出る


『天童?ひさしぶり、要件はなに?ちょ、待って、何で牛若が』

「−久しぶりだな出流。転校したというのは本当か−」

『本当だよ。今兵庫の学校に通ってる』

「‐なぜ白鳥沢に来なかった。全寮制なら、問題ないはずだ−」

『それはうちの親父に言って。さんざん反対したのに聞かなかったのは、あの親父だからね』


そのあと、宣戦布告だけして電話を切れば
治の目つきが鋭い、え、え、何で?


「牛若って、牛島若利?宮城の白鳥沢の?」

『そ、うだけど』

「3本の指のエーススパイカーやん」

『そ、うだけど?』

「知り合いなん?」

『え?うん』

「ほかに、誰か目立つ知り合いおる?」


目立つ知り合い?
影山は、宮城では目立つけど、他県にまで知れ渡るほどじゃないし
及川も、また然りでしょ
あとは、東京の


『梟谷の木兎とか、音駒の黒尾とか?』


治は何やら眉間にシワを寄せてる、不機嫌な顔まるだし
んー、他には、別に知り合いいないよなぁ…
アプリを開いて、他の知り合いを探すけど、宮城での有名人ばっかりで
全国区ではないし、うん、そんだけ

スマホから視線を上げれば、治がスマホを持っていて
アプリを起動して、ふるふる
私も慌ててふるふる
友達追加をして、そういえば兵庫で初めての友達追加だ


「春高、宮城代表はやっぱ白鳥沢やろか」

『馬鹿を言え、今年は烏野だ』

「聞いたことないなぁ」


トークルームに、よろしく!の猫のスタンプを送りつけたあと
怒って石を投げる猫スタンプも送る


「こん猫、白銀さんそっくりやな」

『あのさ、その白銀さんってやめない?呼ばれ慣れてないからぞわぞわする』

「出流さんって呼んでええの?」

『いーよ。後輩みんなそう呼ぶしね』


後輩どんなやつ?
アルバムの写真を見せながら、これがうちの主将で、こっちがエース
3年セッターと、天才1年セッター
天才リベロと、ど根性WS
あと、綺麗系マネと可愛い系マネを見せて
ふーんと、つまらなそうな反応


「そんでも、出流さん今は稲荷崎なんやから、俺らも応援したって」

『差し入れ目当てか?』

「それも期待しとる」




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