BOOK MHA/HQ

□02
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朝、いつもと同じ時間に起きて
朝練ないんだから、もっと寝れたのに
なーんて思いながら、ゆっくりと朝の支度をしていく
余裕を持って電車にのり、数人しかいない教室に入る

イヤホンで音楽を聴きながら、アプリに来たメールをちまちま返信
一通り終わったら、腕を組んで突っ伏して寝るスタイル
ガヤガヤ騒がしくなる教室
いろんな部の朝練終わり組が、次々と教室に入ってくる

なぁ

声を掛けられた?それとも他の誰か?
分からない状況なら、寝たフリしてやり過ごそうとしたら
今度は机をノックされる
これは間違いなく私だ

顔をあげ、見上げれば
クラスメイトだと思うけど、名前、まだ覚えてないんだよなぁ


「北や、北 信介」

『北ね、私に用?』

「用があるのは、俺や」


第3者の声に、顔を向ければ
昨日保健室で会った、ツインズの片割れ
どうかしたのか?首をかしげて反応を待つ


「足、膝痛なった。夜アイシングしたんやけど、テーピングのせい言うたやろ」

『あー言ったね』

「巻きなおせるんやったら、やってくれへん?見て分かるくらいやから、巻けるんやろ?」

『んー、でも今だと時間ないし、午前体育の授業ある?ないなら昼休みでいい?』

「ええよ。体育の授業今日はあらへん」

『ついでに、体のバランスも見るから、どっか横になれる場所あるといいんだけど』

「体育館でマット引くんでええか?」

『ええよー』


あ、関西弁移った
ホント、こっちの言葉の侵略率ハンパないから嫌だ


「それと、自分 宮治 言います」

『白銀 出流です。ところで宮』

「片割れおるんで、治でええです」

『治、甘い物は好き?』

「食べ物全部好きです」

『北は?』

「食える」


鞄から、ラップに包んだお菓子を二人に渡す
手作りのプロテインバーだから、練習後の今にはうってつけだよ
北も治も、すぐさまモグモグと食べ始めるけど
うん、治、美味しいんだね、後ろにお花が飛んでるよ


「めっちゃ美味い」

『そかそか、もう1本あげるから、小腹がすいたら食べて。北も』

「「おおきに」」


よし、これに関しては東北も関西も関係なく、美味しいと判明
予鈴の音に、治は慌てて自分の教室に戻ったみたいだけど
北は、まだ私の机の所にいる


『どうかした?』

「白銀さんは、前の学校で何かのマネージャーやっとった?」

『ご名答、男子バレー部のマネージャーだったよ』

「言いにくいんやけど」

『練習内容、選手の状況は公式試合のデータのみ。放課後の練習とかの内容とか、選手の情報を前の学校に流すようなせこい事はしない。こっちだってプライド持ってマネージャーやってたから』


図星!って顔してる
まぁでも、誰でも思うよ、勝ちに真剣だろうと、そうでなくとも
あとは北の判断しだいにしときましょ





「何や、お前。ええもん持っとるやんか」

「やらんぞ」

「お前手作り系、食べへんやん」

「これは食う。ホンマやかまし、近よんなや」




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