BOOK 十六夜

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5代目に呼び出されて、部屋が決まったのかと思いきや
任務だった
奈良シカマル、春野サクラ、この二人とスリーマンセル
内容は、木の葉の里周辺に最近出現している、盗賊の撲滅
抜け忍だから、容赦しなくていいらしい


『私作戦考えるの苦手だから、指示はシカマルが出して』

「は?隊長はあんただろ?」

『んじゃ隊長権限、今から隊長はシカマルで』


めんどくせぇー
とつぶやくシカマルには悪いけど、ほんとにさ作戦なんて考えられないんだよね
むしろ、シカマルみたいに頭のいいタイプは
年上で、自分より力のある人の使い方を覚えた方がいいでしょ
サクラも、シカマルもサポートタイプだから
上の人のフォローの仕方を考えるべき


「じゃあ確認っす。##nam2##上忍」

『ナギでいいよ』

「ナギの戦闘タイプは」

『体術、剣術は得意かなぁ。チャクラの性質は水遁がメインで次に風遁、火遁で雷遁、土遁はからっきし』

「幻術は?」

『んー、自分でかけるのは苦手だけど、普通の上忍レベルには回避できると思う』

「んじゃ、作戦は……」


一瞬で作戦を思いつき、スラスラと説明していく
流石シカクさんの息子だな
サクラも医療忍術をバカみたいな速度で習得してるだけある
将来有望だね、二人とも


「聞いてんすか」

『もちろん』


明るく返事をすれば、疑うような目線に
ほんっとシカクさんそっくりと笑ってしまった

森を抜け、盗賊の出ると予測したポイントについて
周りの気配を探る
んー、気配はきちんと消してる
相手の居場所さえわかれば楽なんだけど


『シカマル。相手さん無理やり引っ張りだすから、援護してくれる?』

「ひっぱりだすって、どうやって」

『まぁ見ててよ』


二人を木の上に残し、地面に降り立つ
数日前に降ってくれた雨のおかげで、地面はいい具合に濡れてる


『水追蜂』


地面から水が塊となって中に浮き、だんだんと小さい蜂の姿へ変わる
その数、数百
そのすべてに少しだけチャクラを流して森へと放つ
目を閉じ気配に集中していれば、南に5人、北に2人の気配

蜂に指令を出して、ここに誘導していく
あと3分すれば、集まるね
上にいるシカマルに視線を投げれば、気配に気づいたみたいで
二人とも、真剣な顔になった

さぁ、ここからは私の仕事


『抜け忍の盗賊で間違いないかな?』

「木の葉の犬め」


刀を抜いた
その瞬間、男の首は一瞬でとんだ


『犬じゃないよ、狼だよ。シカマルナーイス』


私も気がつかないうちに、相手は影で縛られてて
首をはねるのも簡単だった
ぞくぞくと出てくる敵に、どんどん刀を振っていく
高度な術を繰り出すのも重要だけど、相手のスピードが自分より早かったら
意味なんてないんだよーね


「水遁:水神撃」

『ばーか』


水遁に自ら突っ込み、刀を構える
後ろでシカマルが、あぶなっ!て叫んでるけど
大丈夫、大丈夫


『残念でしたー』


水遁をくぐりぬけ、相手の喉に横一線
邪魔な体を蹴り倒して、周りを見れば
死体の数は7体


『シカマルー、これで全部?』

「報告では一応」

『じゃあ、焼いて帰ろうか』


一か所に死体を集め、火遁で焼いていく
黒い灰だけ残った地面に、一応水をかけて任務は完了


『シカマルもサクラもフォローうまいね。ホント欲しいタイミングで、うまいことやってくれたや』

「いや、ナギのスピードについていくのがやっとだった」

「私も、全然動けなかった」

『十分だよ。私は基本的に超攻撃接近戦タイプだから、よくフォローしてくれたよ』


ありがと、里に帰ったら3人でご飯に行こう
二人とも二つ返事でOKくれて
早く帰ろうと、速度を上げた
深夜の任務だったから、里に着いたのは陽が昇り始めたころ
この時間でも、忍御用達の定食屋は24時間開いてるからありがたい


『私のおごりだから、好きなだけ食べてー』

「「いただきます」」


和食御前を3つ頼んで、みんなして食べ始める
そこに慣れた気配がして、店のドアを見ていれば


『やっぱりカカシだー』

「ナギさん、任務帰り?」

『うん、サクラとシカマルと3人で』

「へー、ナギさん早かったでしょ」


と当然のように私の横に座るカカシに、少しだけ端による
早かっただの、強かっただの、すごかっただの
二人は思い思いの感想を報告して、少しむず痒い


「ナギに聞きてぇことあんすけど」

「シカマル、敬称」

『あぁ、いらないって言ったの』

「でも」


いいから、ね?カカシ
とカカシを黙らして、シカマルの続きを即す


「水遁に正面から突っ込んでいった時、どうやってすり抜けたんすか?」


その言葉に、カカシがピシリと固まった
あーあ、よりにもよってカカシがいる時に、その話題か…
んー、答えたいのは山々だけど
ちょっとめんどくさい事になりそだーよね


『おやっさーん、お会計、お金ここ置いておくね〜おつりはあそこの銀髪に渡しておいて〜〜んじゃ』


えぇ、逃げました
カカシの前で話すにはちょーっと分が悪いかな
ごめんねシカマル
また今度ね〜〜



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