ハイキュー 黒尾

□初彼 1年の記憶
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その日の放課後
いつものように体育館でバレーの練習を始める



しかし............





『............』

『............』


女子バレーコートでは安加と佳苗が負のオーラを出し、気まずそうにしていた








『ちょっと..... 遥香
あの2人一緒に居て大丈夫なの?』ボソ

ひっそりと 遥香に話し掛けてきた満里奈





『さぁ......でも複雑な関係だよね』



『まぁ…予想していた自体が起こったんだよね』




『このまま気まずい空気の部活は嫌だから
満里奈は安加の所に行って、私は佳苗の所に行くよ』





『OK』


佳苗と安加に気を使う 遥香、満里奈
















『佳苗』


休憩時間に入り、体育館の外で休んでいる佳苗の横に腰を下ろす 遥香







『......遥香』


元気のない佳苗






『........目真っ赤だよ』


佳苗の顔を除き混むと
肌は荒れ、目は真っ赤に腫れ上がっていた






『......黒尾に振られちゃったからね
ずっと黒尾のためにオシャレも気を使ってたり頑張ったのに』


悲しそうに話す佳苗




『うん』



『黒尾に好きになってもらうために色々努力したのに...............ダメだった』


下をうつ向き涙を堪える佳苗




『......黒尾が大好きなんだね』



『私正直、フラれたこと無かったから
今凄く辛くて悲しい
..................大好きだったのに』



ポタポタ涙を流し始める佳苗







『.........................そうだね
でも夜久も大好きだった佳苗に振られたよ』






『……』

涙が止まった佳苗




『今佳苗が辛いように夜久も、安加も同じなんだよ』





『......』



『だから、いつまでもクヨクヨするな!部活にプライベートを持ち込まない!
逆に良い女になって見返してやるぞくらいの勢いにしなきゃ
佳苗らしくないぞ!』



『...... 遥香』




『前みたいに佳苗、安加、満里奈、遥香で一緒にバレー頑張ろうよ
バレー部1年皆んなで一緒に帰ったり、ご飯食べに行こう!』



『..................うん』


涙を拭い笑みを見せた佳苗





『よし!』



『 遥香......安加の所に行ってくる』





『いってらっしゃい』


佳苗は立ち上がり安加の元へ走っていった





.........佳苗と安加仲直りできると良いな





..........喧嘩じゃないか







…なんか恋って羨ましいな




少し佳苗たちが羨ましかった遥香









…私もあんな風に坂田先輩のことで泣けるのかな


















































『サボってんのか?おだんご頭』


佳苗が居た所に一人立ち尽くしていると黒尾が 遥香の元へやってきた






『休憩中だもん.....トサカ頭』



......四角関係の1人がまた此処に現れた






『なぁ...... 遥香って彼氏いるって聞いたんだけど、本当?』







『ーーー?』



珍しく黒尾が真剣な表情で質問してきたので遥香も驚いた






.........いつもふざけた顔してニヤニヤ面白そうに馬鹿にしてるくせに







…何でそんな目で私を見るの?









『え、、、本当だけど』



『いつから?』




『2ヶ月前くらい?』



......そんなに先輩と会ってないけど
時だけ過ぎた





『2ヶ月も前から?』



『あ…うん
でも全然遊べてないけどね』





『どこで知り合ったの?
2年だから加かわりなくない?』




『え?…......番号聞かれて、そこから連絡するようになって仲良くなった』



黒尾の質問攻めに答える 遥香





『............サッカー部の先輩好きだったんだな』





『好きで付き合った訳じゃないよ』



『は?!』


驚く黒尾




『いや......私付き合ったことなかったし
モテたことなかったし、可愛くないし

でも彼氏ほしかったから』


正直に話す遥香






『なんだよそれ!!!
そんな適当な付き合い方したら相手に失礼だろ?
誰でもいいのかよ、』

お怒り気味の黒尾







『え?!いや…誰でもいいって訳じゃないよ
こんな私のこと好きって言ってくれたし、坂田先輩の気持ち聞いた時
この人なら大好きになれるかもって思ったの』





『は?!』




『だって私をこんな風に思ってくれてるから
そう思って付き合った』







『.........................なんだよそれ』


遥香の言葉を聞くと急に冷静になる黒尾






『……』


.......私の考えに納得がいかないのかな?






黒尾の冷たい反応を気にする遥香





『そんな付き合い方もあるんだな
まぁ......お幸せに』




そのまま体育館に行ってしまう黒尾






『....』




......なぜだろう









.......黒尾の言葉、視線が胸に刺さって苦しい









…これからも黒尾と私
変わらないよね?









…黒尾





この時、遥香は密かに秘めていた自分の気持ちにまだ気づいていなかった
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