ハイキュー 黒尾

□戸惑い 2年の記憶
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体育祭明けからであった......









『.....私、黒尾先輩が好きです
私と付き合っていただけませんか?』



黒尾の呼び出しが増えた



それも1年ばかり
どうやら後輩に人気があるらしい












『ーーーーーー!!!』



そしてこの告白現場を自動販売機から目撃している遥香






............本当にモテるんだ
それにあの子可愛い......クロ付き合っちゃうかな?



心配そうに黒尾を見る 遥香
















『ごめんね〜
俺、君のことよく知らない』




『時間をかけてでいいので
私のこと知ってほしいです』

めげない彼女













『…』


…グイグイ行くな彼女


物陰から盗み聞きする遥香













『悪りぃ!俺好きな奴いて、そいつに夢中なんだ』



『え』



『でも気持ちは受け取ったよ!ありがとう』


あっさりと振ってしまう黒尾


















そして自分が安心していることに気づく遥香







『ーーー!!!

黒尾先輩............あッ』


振られた彼女は何か言おうとしていたが、黒尾がその場を去ってしまう









『!!!!』



......やば!こっちきた!!



遥香がいる方にやって来た黒尾
焦った 遥香はとっさに身を隠した
















『何〜?それで隠れてるつもり?
盗み聞きは良くないですよ遥香ちゃん』


面白そうにニヤニヤと遥香を見下すように笑う黒尾






『ば......バレてましたか』


掃除用ロッカーの影から顔を出す遥香





『趣味悪いな〜』


『ち....違うわよ!!!!ジュース買いに来たら偶然見ちゃっただけ!
ほら!これ証拠のジュース!!』


持っている飲みかけのジュースを黒尾に見せつける 遥香




『ふぅ〜ん............「ジュルジュル......」』


黒尾は 遥香が手に持っているジュースのストローに口をつけ、一気に吸い上げた




!!!!



黒尾が 遥香のジュースを飲む瞬間
遥香の胸の鼓動が羽上がった




......か....間接キス





『あ!!!
わ.....私のいちご牛乳!!!!!』






『これ甘め〜な
これ全部飲んだら糖尿病になるぞ』



『いいの!っうかいちご牛乳返せ!』



『わかった!なら吐けばいい?』


『違うわよ!!!!!
クロの腹に入ってたジュースじゃない』



黒尾と 遥香は相変わらずギャーギャー騒いでいた









『黒尾!遥香うるさい!!
俺のクラスまで騒ぎ声聞こえるから』


夜久が黒尾と遥香の前に現れた





『............ごめん

あれ夜久?隣の子、夜久の彼女?』



『そうだよ』



夜久の隣にはショートヘアの可愛らしい彼女がいた





『こ....こんにちは』

緊張気味の彼女



『こんにちは!可愛い彼女〜♩

夜久はね!後輩の面倒見がいいから凄く頼りにされてるのよ
夜久をよろしくね♪』


夜久の彼女に夜久のいいところを紹介する遥香






『......はい』


恥ずかしそうに答える夜久の彼女





『 遥香......』


じぃ〜んとなる夜久








『夜久はドコサヘキサエン酸(DHA)が足りてないから食わせてあげて』



『え?......はい』


返事に困っている夜久の彼女





『おい......日本語話せよ
困ってるんだろうが』


イラついている夜久




『お魚食べて勉強しろって言っただろ』



『ねぇ〜クロ
私もドコサミン酸?知らない』



『ドコサヘキサエン酸!! 遥香は馬鹿だから覚えられないだろ』



『ちょっと!酷!!!!!


『うぇ〜い』


『ムカつく!!!』



『だからうるさい』


再び 遥香と黒尾が騒ぎ出しそうになると夜久が注意した







『…』





…ねぇ


…クロの好きな人って誰?































休み時間も終わり、授業に入り
気づけば部活がいつも通り始まった





「バチーーーーン」

『ナイスコース!次行くぞ〜』



「バチーーーーン」

『ドンマイ!次』



足が完治した遥香は
早速バレー練習に参加をしていた



「バチーーーーン」

『 遥香ナイスコース!』


『 遥香バレーやってなかった分のブランクないわね
むしろ上手くなってるじゃない
1年の時と比べると背も高くなってるしブロックには持ってこいね』



遥香のバレーの上達を見て驚く先輩たち





『そうですか?ありがとうございます』



『この調子で頑張ってね♪
でも治ったばっかりなんだから無理しないでよね』



『はい!!』


先輩に誉められ嬉しくなった遥香は、男子バレーのコートにいる黒尾を見た





......クロ!

















遥香の視線に気付いた黒尾と目が合う








......ありがとう黒尾


目が合うと黒尾に向けてピースをした遥香


すると黒尾も男子コートからピースを遥香に向けてした





!!





......クロ好き







遥香がバレーが上達したのは梟谷グループの合宿マネージャーをやり
他校の選手の観察をしていたことと

足も完治したので部活終了後、自主練をしていたからであった


自主練の参加人数が少ないため
男女共にやることもあった、その際も遥香は黒尾かアドバイスを貰っていた


スパイカーになるための










『…はぁ…はぁ…はぁ』




......男子とバレーをやるとスピード、高さ、威力が女子とは大違いだけど
それが凄く参考になる




…ついていくのが必死
















そして今日も自主練をしていた





「バチーーーーーーーーーン」

『ふぅ〜......怖』



『怖............じゃねーよ!
ブロック外してんじゃねーかよ下手くそ!
舐めんじゃね〜ぞ』


黒尾のスパイクをブロック出来なかった遥香は煽られていた




『ヴ......ごめん』





『本気でボール打ったらもっと早ーぞ
次は本気でやんからな!』



『え!?.............はい』



.......本当容赦しないんだから






『声が小せーぞ!!!!腹減ってんのか?』


!!


『はい!!!!』




『それと遥香、ブロックは極力横っ飛びすんな〜
タイミングが間に合う時は、ちゃんと止まってから飛べ!』



『わかった!!』



『トスあげて!』


『お〜よ』





「バチーーーーーーーーーン」

『っ!!』


…痛い!!




…そして怖


必死に男子たちについていく遥香




『遥香読みがいいから基本ゲスブロックでいいけど
確実に分かるスパイクはリードブロックしろ』


『わかった!!!』






今日も数名で自主練


こないだまでは部活帰り2年のバレー部たちで食事にいったり、遊びに出掛けたりしていたが


今は、佳苗、満里奈、安加、夜久は部活帰りそれぞれの彼氏、彼女とデートをするようになっていた





「バチーーーーン」

「バチーーーーン」


『 遥香まずは意識しろ
指の先まで力込めろ、絶対に吹っ飛ばされない様に
んで手は上じゃなくて前に出せ!前にだ
............こうな』




遥香のブロック強化の指導をする黒尾
思わず 遥香の手に触れてしまった



!!
!!


『こ....こんな感じね』


ドキっとしてしまう 遥香







『.......お.....おう
ならもう一本行くぞ!』


黒尾もかしこまっていた






『はい!』




「バチーーーーン」


「バチーーーーン」







『 遥香スパイカーと1対1の時は基本的に相手の身体の正面じゃなくて利き腕の正面でブロックするといいぞ』





『わかった!』



.......自分の練習もあるのに私や、他の部員の練習に付き合ってくれてばかり
いつも人のこと優先する




.....いいのかな?





…クロ








『.............. 遥香

これはお前だけの練習じゃねーぞ
勘違いしてるんだったら言っとく』




黒尾は 遥香の心境を察したのか偉そうな口調で話す





『!?』



『チームの皆が一丸となって強くなるためだ
それより 遥香コースの打ちわけ上手いだろ?俺に教えてくれよ』





『もちろん♪』




黒尾は 遥香にブロックを教え
遥香は黒尾に得意のコースうちわけのコツを教えていた












『いっぱい動いたからあついね〜』


『そうだなーなんか冷たいモノでも食って帰るか?』


『いいな♪俺も食いたい』


自主練を終え帰宅途中の 遥香、黒尾、海



コンビニでアイスを買い、食べながら下校していた








『私家こっちだから!また明日ね』







『...... 遥香送ってく』







『え!いつも悪いよ...クロ家遠いのに』


このところ自主練帰り
黒尾は 遥香を家まで送っていた



『何かあったら危ねーだろ』


『でもクロ疲れてるじゃぁん』


黒尾を心配する 遥香






『遠慮せずに甘えておけ』


海がニコニコしながら話す





『......じゃあお願いします』





『なら〜帰るかっ!行くぞ!』



『じゃぁ海バイバイ〜』


『またな 遥香』



海と別れた 遥香と黒尾


2人楽しそうに帰る姿を眺める海













...... 早く付き合えばいいのに
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