ハイキュー 黒尾

□初彼 1年の記憶
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2年男子生徒に呼ばれ
その場に残った 遥香






『……』




『俺、サッカー部2年の坂田って言うんだけど…

こないだ放課後、体育館裏倉庫で会ったんだけど覚えてるかな?』

少し照れ臭そうに話す坂田






『嗚呼.......覚えていますよ
佳苗の件ですよね?』





......やっぱり佳苗って本当モテるな



…佳苗は


佳苗のモテっぷりに改めて驚かされる遥香





『そう、その時の』





『佳苗を呼び出すなら昼とかのほうがいいですよ
佳苗最近朝ギリギリなんで』







『違うよ!こないだ佳苗ちゃんの呼び出しを頼んだのは、同じサッカーの寺門
俺その時一緒に居ただけ』







『あ......すいません』



......間違えた
ってか同じに見えた





『俺佳苗ちゃんに用があるんじゃなくて
遥香ちゃんに用があって来たんだよ』












『え?』


思わず目を丸くする 遥香







『 遥香ちゃん明るくって元気で皆から人気者だよね

今も楽しそうだったし』




『いや......そうですか』

褒められると何と返してよいか困っている遥香








『俺さ......遥香ちゃんと仲良くしてみたくてさ
よかったら番号教えてくれない?』







!!?


『え.....は...はい』


思わず緊張してしまう 遥香

そして坂田と番号を交換し教室へ戻っていった







































『見てたわよ〜 遥香!!』



『 遥香にも春が来たのね!』



『キャーーーーーーー』


教室に入るなり友達に騒がれる遥香








『別に告白されてないよ
だって話したの今が初めてだし』


『じゃ〜何したの?』

ワクワクしながら聞く友達







『何したのって....................番号聞かれたから教えただけだよ』


恥ずかしそうに話す 遥香







『キャーーーーーーー!!』
『キャーーーーーーー!!』


再び盛り上がる遥香の友達






『何?なんの騒ぎ?』

面白そうに夜久がやって来た





『 遥香に春がやって来たの』



『ちょっと!
余計なこと言わなくていいから』


焦る 遥香






『ついに遥香も来たか!
遥香明るいし、可愛いもんな』







『っ〜!!』


少しテレる遥香が、素直になれない








『............夜久
それを佳苗にも言えたら良いわね

後ね!サッカー部の先輩が佳苗を狙ってるわよ』








『嘘!!!!!』


焦る夜久






『頑張ってね〜』







その後 遥香は坂田と連絡を取るようになり

緊張もほぐれ、学校内で会った時も気軽に話すようになった


そして部活では黒尾にイジられる日々を送っていた遥香










『おい!遥香〜』




『…』



黒尾が呼ぶがシカトする遥香






『おい〜
シカトかよ〜…あれ?アリアナグランデ??』



『はい、なんでしょうか?♩』


黒尾が呼び方を変えるとすぐに返事する遥香



『あれ?アリアナ•グランデだと思ったらアホな遥香だった』






!!

『ムカつく…』





『うぇ〜ぃ♪』





『このトサカヘッド!!!」


遥香の反応を楽しんでいた黒尾














あの時は…





『おいおい〜休憩中そんなに食べたら頭についてるダンゴみたいに
膨れ上がるぞ〜遥香』


!!

『食べて充電してんの!!ほっといて』

食べモノをガッツク遥香






『おいおい〜遥香の体を気遣ってやってんのに冷て〜こというなよ』







『そうなの?』


…意外といい奴じゃぁん






『あたりめーだろ?遥香が豚みたいに、丸くなったらバレーボールと間違えてスパイクしちまうかもしれねーし』




『ムカつくんだけど‼‼
んな豚みたいに膨れ上がるか!』






来る日も来る日も......




『ぶひゃひゃひゃひゃひゃ〜』


!!

『あっ馬鹿!
何見てんのよ黒尾!!変態』



『ぶひゃひゃひゃひゃひゃ〜遥香
デジャブルんだけど!!
何だよそのテストの珍答』



『覗くな!馬鹿!!』


テストの答案を隠す遥香




『遥香って面白れな
馬鹿通り越して天才だよ!ジーニヤス♪』



『ムカつく!!』


黒尾にイジラレ続けていた












『 遥香、黒尾うるさい
部活中騒ぐな......』


白い目で注意する夜久





『黒尾って本当挑発上手だよね』

呆れる安加





『特に遥香ばっかりね』




『遥香あんなにイジられても泣いたり、本気で怒ったりしないからね』


『まぁー満更なく楽しくやってるみたいね』

ギャーギャー騒いでいる遥香と黒尾を見守りながら話す海、満里奈














『黒尾の意地悪!馬鹿!変態!トサカヘット!』





『変態は認める!他は聞き捨てならない
っか遥香に馬鹿って言われたくねーよ馬鹿っ』




『馬鹿って言う方が馬鹿だ!
だから黒尾は馬鹿よ!!』



『ぶぅ!!ひゃひゃひゃひゃ〜
なんだそれ?意味わかんねーよ
日本語話しなさい、日本語』



『また馬鹿にした!!』


遥香がキーキー黒尾に文句を言っていた







『…本当あの2人仲良いよね』


2人は、いつの間にかバレー部の名物になっていた















































『遥香ってさ、黒尾のこと好きなの?』






『ぶぅ!!……はい?なんで?』


佳苗の質問に飲んでいた飲み物を吹いた遥香




『楽しそうだから』

不満な顔をしている佳苗




『私イジられてるんだけど』

口を拭う遥香





『で!!どうなの?』

遥香の顔を覗き込む佳苗





『黒尾はバレー仲間だよ』




『本当?好きじゃない?』




『あんなに馬鹿にされてるのに好きになると思う?』




『そっか!!よかった〜!』


遥香の言葉を聞いて安心する佳苗






『早く告白すればいいのに』



『ならさ!遥香!協力してよ』





『協力?どんな?』







………
……





それから黒尾と遥香がジャレていると佳苗が途中から入るようになり
不慣れだが気を遣い佳苗と黒尾を残してその場を去るようにした遥香








『……』





…これでいいんだよね、佳苗のために






…でもちょっと寂しいかも


少し黒尾から距離を置くようにした遥香








気づけば夏の大会が始まり
この年は男女共にバレー部は全国行きは叶わなかった










春校に向けての放課後バレー部練習中の出来事であった



『なー遥香!黒尾となんかあったのか?』

部活中に休憩を取っていると心配そうに訪ねてきた夜久






『別に?何もないけど?なんで』



『前より騒がしくないから』




『そぉ?……ってか元々夜久と黒尾の方が騒がしいと思うけど』



『俺らは勝負だから

まぁ〜遥香らしくね〜なってな思ってな
黒尾にイジられてる姿見てると
今日も遥香元気なんだなって思うから』



『……もっと違う確認の仕方あるでしょ』

ガクンとずれる遥香




『黒尾と遥香が騒いでないとしっくりこないし』



『…そうかな』



『喧嘩でもしたの?
黒尾に嫌気がさした?』




『違うよ…最近黒尾、佳苗とよく話してるから邪魔になると思って
黒尾も可愛い子には目がないんでしょ?』






!!

『そこは気つかうなよ!!』


佳苗のことが好きな夜久は焦り始めた





『じゃ〜夜久割り込んで来れば?』


『見てたら割り込むわ!!
くそ!黒尾も佳苗が好きなのか?』



『知らない……聞いてみれば?
ってかそんなに妬かないで夜久』
















『そうだ、あんまりヤキモチ妬くと夜久だけに焼け焦げちまうぞ』




?!
?!


夜久と遥香の背後から声が聞こえたので振り返るとそこには…




『ゲ…黒尾』
『黒尾!!』


2人の会話を聞いていた黒尾







『遥香も夜久もそんなにヤキモチ妬くなって
2人共俺の好きな奴は佳苗じゃねーよ』





!!
!!


『本当か?!』
『そうなの?』


…でも好きな人いることは否定しなかった



驚く夜久、遥香





『それより遥香
俺を避けてたのは気つかってたんだな』




『うん……まぁ』


…だってね















『よかった〜っ!』





!!!


黒尾の見せた笑みに一瞬遥香の心臓が跳ね上がった




『な…なんでよ』



『嫌われたかと思ったから
結構落ち込んでたんだよ』




!!

『ごめん、嫌な思いさせて』


だんだんと申し訳ない気持ちになってきた遥香






『なら……体で払え』

ニヤリと笑う黒尾





『はぁ!?!』
『何言ってんだよ黒尾!!』

顔が赤くなる遥香と驚く夜久





『今から体育館のステージ上がって教頭のモノマネしてこい』


体育館を指さす黒尾




『ってそっちかよ!!焦った』

顔が真っ赤な夜久




『嫌!なんでみんなの前で教頭のモノマネしなくちゃいけないの?公開処刑だわ‼』



『なら俺が校長のモノマネしてやるよ』



『そうゆう問題じゃない!
ってか教頭のモノマネ出来ない』



『俺を避けてて悪いと思ってんなら、体張って詫びろ!!』



『ごめんの一言でいいでしょ!』


『足りない、誠意が伝わらない』


『なんでよ!!!』


以前のようにギャーギャー騒ぐ黒尾と遥香に戻った








『…』


…やっぱ黒尾といると楽しいな


この時、初めて黒尾の居心地良さに気づく遥香であった










期末テスト、夏休み遠征合宿も終えた頃










突然遥香は坂田から想いを告げられた



『…』


特に好きな人もいない遥香は、とりあえず坂田と付き合ってみることにした



そうすれば遥香は黒尾のことが好きだと勘違いしている佳苗の誤解を解くためでもあった








……これでいいんだよね?













1年3組の教室


『まさか 遥香が最初に彼氏出来るなんてね〜』


『いいな〜幸せ者め〜』


皆遥香の幸せを喜ぶ




『へへへッ〜ありがとう』




『ねぇ!そういえば夜久の恋はどうなったのかしら?』



『ってか....最近夜久元気無くない?』


遠くの方にいる夜久を見る女子たち



『確かに....脱け殻って感じ』


夜久を心配する皆




『..............................実は先日バレー部で事件がありまして』


遥香が言いにくそうに話す




『え?何?何?』

『夜久告白したの??』




『..................うん
でもそれだけじゃないんだよね』

可哀想な目で夜久を見る 遥香




『何があったのよ?』



『サックり話すとね......


バレー部の安加は、夜久が好き
夜久は、佳苗が好き
佳苗は、黒尾が好き

って訳だったのよ』



『ゲェ!!!!!四角関係』

泥沼関係に驚く皆




『そんで皆それぞれ告白した訳』



『んで......どこが付き合ったの?』


『........................全滅』


『だよね......』

『流石にそれじゃ誰も付き合わないよね』


『夜久......失恋して元気なかったんだ
皆で励ましにいこう!!』


『そうだね!』



そのまま夜久が座っている席に女子たちは集まり
夜久を励ました
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