ハイキュー 黒尾

□トサカヘット 1年の記憶
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体育館端の水場にて







「キュウ......ジャーー」


『ふぅ〜......』


マネージャーの居ない女子バレー部は下っぱの1年生たちが順番で、ドリンクタンクにポカリを作っていた


今日は 遥香の番






『ふぅ〜…』



......私も早く試合出たいな





…その為には皆んなより練習しないと












『…あち〜』




『!』


すると水場に寝癖がついた男子バレー部員が 遥香の横にやってきた








「キュウ......ジャーー」


寝癖がついた男子部員は顔をジャバジャバ洗い始めた








『......?』




……あれ?





……寝癖?










......あれ?もしかして、この人
佳苗が言ってた好きな人?



思わずじっと黒尾を見る 遥香










『..............何?なんかついてる?』





『ーー!!!』


自分の視線に気づかれて慌ててしまう遥香








『いや......え......その

!!!!......立派な寝癖だなって思ってた』






『......…?』



適当に誤魔化す 遥香








『.......寝癖って立派とかあんのかよ
............お前馬鹿だろ』


じっと遥香を見ながら話す黒尾




!!!



『ひどぉ!!
初めて会った人に馬鹿って言われた!!』



ショックを受ける 遥香





『チビの方がよかったか?
っうか......初めてじゃねーだろ
昨日ミーティングで自己紹介しただろ
話聞いてなかったのかよ?おだんご頭
中身は空っぽなのか?』









!?




『ヴッ......あんたに言われたくない!
ってかおだんご頭じゃないし!!』



黒尾の発言にイラつく 遥香




「ギュゥ」


!!!


すると黒尾は遥香の髪を束ねているダンゴの部分をわしずかみにした




『ちょッと!っか手濡れてるじゃぁん!』



『これダンゴだろ?
ダンゴついてんだから、おだんご頭で間違ってねーだろ』


遥香を見下すようにニヤリと笑う黒尾





『離せッ!!!おだんご頭言うな!!』


遥香が黒尾の手を払おうとしたがサッと避けられてしまう







『お〜怖い怖い

怖いから逃げよう!じゃぁ〜な
駒井 遥香』





…やっぱりあいつ反応面白れ〜



…大抵の女は冗談をまともに受けて泣いちまうからな〜



…どうやら仲良くなれそうだな



ニヤリと笑いながら水場を後にした黒尾














『............』


残された 遥香






『............なによトサカヘット』





......あれ?







…あいつ私の名前知ってたんだ
私は忘れたけどね!!!















ドリンクタンクにポカリを作り、体育館へ運ぶ 遥香


ふと隣の男子コートを見るとレシーブの練習をしていた







『!』




......上手い



音駒のバレーフォームは皆しなやかで綺麗であった




......夜久って私と同じリベロなのに
私と比べ物にならないくらいレシーブが上手い









『............』




遥香はじっと男子の練習を観察していた





.....あ





....さっきのトサカヘット







!!!




…あいつも見かけによらず上手いな





…ムカつく







…私も頑張らないと










『コラ!駒井!!』


!!




男子の練習ばかりに気を取られ、先輩に怒られてしまった




『男子に見とれてないで練習するわよ』



『わぁぁ!!すいません!!!!!』




慌てて練習に入る 遥香






......私も頑張ろう





























『なぁ......1年の 遥香ちゃんって背が小さい割りにボールの反応良いよな』


『たしかに』


『ボールの読みもいいよな』



隣の女子コートを眺めるバレー部男子たち






『でもボールの返しが少し力強いな!
しなやか差がねーんだよな』






『 遥香ちゃん反射神経良いから、身長が高ければ他のポジションで活躍できるんだけどな
もったいない』



『............』



先輩たちの話をじっと聞きながら遥香の動きを観察する黒尾






『…』






......駒井 遥香







......あいつの努力次第で成長できるだろ





























部活を終え、制服に着替える黒尾、夜久、海





『なあ、5組にカワイイ娘居るよな!
ショートの』


夜久が女子の話を持ちかけた



『そうだっけ?』



『ほら小柄でさ!』


目をキラキラにして話す夜久







『夜久はショートカットが好きなのか?』


ニコニコしながら話す海




『好き!!』





『黒尾は?』



海が黒尾に話を振る






しかし......










『ロング』


夜久を睨むように言う黒尾








『............』


イラつく夜久





『何だよ聞かれた事に答えただけだ』


開き直る黒尾





『顔がムカツク!!』
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