ハイキュー 及川

□体育大会
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今日の天気は晴天で空は雲1つ無く、太陽がむき出しに照らしていた

誰かがテルテル坊主を作ったのではないかと疑うくらい綺麗な空の色をしていた



この日青葉城西では体育大会が行われ、全校生徒が運動場に出て学年ごとで争った





『よっしゃ!!』
『気合い入れるよう!』


遥香たちのクラスも気合いを入れ競技に挑んだ




『次の種目1年の男子騎馬戦
金田一にかかってるからね!』

金田一に期待を乗せる彩夏




『やられないでよね!』

金田一の背中をバシッと押す京子







『国見次第』

金田一は騎手役で国見は騎馬役





『俺より金田一だろ
他のクラス強いみたいだし
ハチマキ取られたらアウトだし
馬から落ちたら怪我するし』



『だよな…』

国見に言われ弱気になってきた金田一









『遥香〜金田一にエールをおくってあげて♡』

体育座りして顔を埋めている遥香をギュっとする彩夏






『…へ?』

ゆっくり顔を上げる遥香
話を聞いていなかった



『遥香!どうした?!
元気ないよ!やる気あんの?』




『そぉ?…眠いからかな』

目をゴシゴシこすりながら話す遥香





『起きて遥香!そんで金田一にエール送って!
他のクラスの強者に怖気付いてるから』




『エール?なんで私?』



『何でもいいから!!』




『......じゃぁ金田一
応援してる頑張って

バレーであんなに活躍してるんだから騎馬戦なんて余裕でしょ?』




!!


『〜♪』
『〜♪』


遥香の期待以上のエールに皆はガッツポーズをした




『あったりめーだろ!!
俺を誰だと思ってる!俺に任せろ
遥香も気合い入れろよ♪』

遥香に応援され調子に乗る金田一



その後、皆の期待通り騎馬戦で金田一たちは活躍し、クラスの勝利へ導いた




『いえ〜い!』
『皆んな!この調子で頑張ろ♪』


『……』

…体が重い気がする


…疲れが出たのかな


嬉しい結果にクラス一同盛り上がっている中、遥香はいつもより元気が無く、ボーッとしていた




























『及川くん一緒に写メ撮ろ♡』
『次の競技頑張ってね〜♡』



『ありがとう〜☆頑張るよ』

相変わらず女子の声援に笑顔で答える及川





『及川先輩!!!!』
『及川先輩〜♡』


及川の周りに女子達が集まってきた











『おい、及川行くぞ』


『もうそんな時間か!
じゃ〜みんな及川さん次の種目に行くから』


次の種目に出場するため女子達から離れ、集合場所に向かう及川、岩泉、花巻、松川、湯田、志戸








『お前がモタモタ女と話してるから集合遅れそうだろうが』


『岩ちゃん及川さんにヤキモチ?』

『……』

『落ち着け岩泉!』


殴りかかろうとする岩泉を必死で止める湯田
そして花巻、松川は殺れ殺れっと言っていた


及川達3年は二人三脚リレーの競技に出るため準備をしていた
もちろん及川と岩泉のペアで走る

及川が出るというとこもあり注目を集めていた















1年の応援席



『ねぇ!!
女子たちが騒がしいと思ったら及川先輩と岩泉先輩二人三脚リレー出てる』

彩夏が指す方向には及川と岩泉の姿






『やっぱり二人仲良いんだね〜
遥香



.....ん? 遥香?』


反応してくれなかった遥香を見ると体育座りをし顔を伏せていた




『ちょっと〜遥香寝るな』

遥香がゆっくり顔を上げると寝ていたのか目が死にそうだった



『大丈夫 遥香?
目が死んだ魚の目だよ』




『……寝てた』



『寝るな!気合い入れて〜
次の競技行くよ!!』

遥香のやる気を呼び起こすため、遥香の体を揺らす京子



『ストップ!ストップ!!
分かったから落ち着いて』


皆と次の競技に出るため出場者集合場所に向かった

















『くのいっちゃん〜☆やっほ〜』

遥香を見つけるなり大声で手を振りながら呼ぶ及川




『及川先輩』


…声大きいよ〜


向かう途中、及川、岩泉、花巻、松川に遭遇した遥香、ちなみ、彩夏、京子





『及川先輩♡』
『及川先輩♡』
『……』

嬉しそうな彩夏、京子に対し、ちなみは無反応




『テニス部ちゃん達ヤッホ〜☆』

二人三脚を終えた3年バレー部男子たちと偶然会った



『遥香ちゃん〜!』
『おっ遥香ちゃん達』

相変わらずニヤニヤ企みの笑みの松川、花巻




『こんにちは』
『お疲れ様です』




『皆んな次の競技の準備?』



『そうです』


『何やるの?』


『障害物競争です』



『先生も珍しい競技やらせるね
応援してるから頑張ってね〜☆』


『ありがとうございます』



『遥香ちゃん期待してるよ』

遥香の肩にポンっと手を置く花巻






『ぇ……じゃぁ頑張ります』


…応援してくれるんだ


純粋に花巻を優しい先輩だと思った遥香





『片栗粉の中から飴探す時は顔をクッキーの柴田理恵みたいにするんだよ』



『何の期待ですか?!私芸人じゃないんですけど』


『俺は遥香ちゃんがドジることに期待』

グーサインを出す松川



『ドジりせんよ!!』


…こーゆー先輩達だった


花巻、松川にイジられる遥香
そしてその光景を見て笑う彩夏、ちなみ、京子





『まっつん〜くのいっちゃんはこう見えてすばしっこいんだよ』



『…こう見えて』


…普段私、どう見えてるの?


フォローに入ってきてくれた及川の言葉が心にグサッと刺さった遥香










『あれ?くのいっちゃん?
なんか顔色悪いけど大丈夫?』


遥香の顔をじっくり見る及川




『そうですか?』



『遥香ちゃん色白だから日光に照らされて青白く見えるだけだろ?』


『そうなの?』



『そうみたいです』


......そんな青白い顔してるのかな


自分の顔をペタペタ触る遥香





『遥香ちゃん〜顔触っても意味ないでしょ
鏡見ないと確認できないから〜』

ケラケラ笑いながらツッコむ花巻



『!!』

…しまった

恥ずかしくなってきた遥香




『では集合時間になるので先輩私たち失礼します』




『頑張ってね〜応援してるよ』


ちなみがその場を切り上げ
その後、1年女子競技障害物競争が開始された









『あ〜ぁ女子なのに飴探しで皆んな顔真っ白おかめだな』

『皆んな苦戦してんな〜』


3年応援席から及川、岩泉、花巻、松川、湯田で障害物競争を観戦していた




『おっ!さっき遥香ちゃんと一緒にいたお友達の彩夏ちゃん、京子ちゃん頑張ってるじゃぁん』


『ちなみちゃんが出てきたぞ
美人の顔真っ白おかめに期待』

3年男子達の期待も虚しく、ちなみは顔を殆ど汚さず飴を取り出した



『残念』

『見たかったな〜』


『あ!期待の遥香ちゃん』


男子達の期待通り遥香は飴探しに手こずっていた




『ぶぅ!!遥香ちゃん
やっぱ裏切らね〜な』

『だなっ!わははははは〜』

片栗粉で真っ白になった遥香を見てケラケラ笑っていた松川、花巻
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