ハイキュー 黒尾

□初彼 1年の記憶
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その後、佳苗と安加は話し合い
元の仲良いバレー部に戻り

黒尾と夜久も再びジャレ合うようになった


時折、女子バレー部と男子バレー部の帰宅時間が被ると
皆で食事に行ったり、ゲームセンターへ寄ったりしていた



そして遥香と黒尾は以前とあまり変わりないジャレ合いはするが



『…』


互い何処か物足りなさを感じていた









時は早いもので、春校予選が始まった時期







ついに佳苗に彼氏が出来た

相手はサッカー部の2年寺門
長きに渡って佳苗にアタックを続けていた
はじめ佳苗は振り向きもしなかったが、黒尾にフラれ落ちている所に寺門が漬け込み
ようやく付き合うことになったそうだ




そしてもうひとつ、風の噂で黒尾がついに彼女が出来たと耳にした遥香


どうやら彼女は黒尾と同じクラスらしい






遥香は彼氏の坂田と楽しく過ごしていた
はじめは友達の延長であったが
次第に 遥香も坂田に心引かれ始めていた
しかし互いに部活で忙しいため中々会うことは出来ずにいた


















『いいよな〜......皆幸せで』


寂しそうに話す夜久




『大変!!!!夜久が病んでる!!』


『夜久!!しっかり!!』


慌てる3組の女子たち





『夜久〜......別にモテない訳じゃないでしょ?
昨日も告白されたたし』



『 遥香......盗み聞きかよ』


ギロッと 遥香を見る夜久




『たまたま通っただけよ』




『............まだ佳苗が忘れられない』


下をうつ向く夜久




『...........大好きだったのね』


『夜久......』



『佳苗ちゃん彼氏作っちゃったよ』


夜久を心配するクラスの女子たち




『うん............』


負のオーラを出している夜久




「ダンッ!!!!!」

『夜久!!!』


クヨクヨしている夜久にイラついた遥香は夜久の前に立ち机を叩いた



『は...はい』



『好きな人を忘れるのが簡単であれば辛い思いをしなくて済むわ
その恋愛が素敵な時間であればあるほど消し去ることは難しい

でもね!こういう時、好きな人を忘れるには出来る限り過去を振り返らなの!』




!!!



『佳苗を愛したように、また次に人を愛せるわよ
この経験を生かして次に進む!』



『...... 遥香』


うるっとしている夜久




『 遥香逞しいわね』


『夜久ならイイ彼女出来るよ』


『夜久!』


夜久を応援する皆





『......ありがとう』




『よし!もうすぐ文化祭だし!
皆準備頑張ろうね♪』



『おう!』

『yes!!!!!』

『もう文化祭なんだ』

『焼きそば屋だっけ?』

『うん』





























文化祭の準備も着々進み、本番を迎えた日
音駒高校は賑わいをみせていた






『んま!このたこ焼き美味い♪』


『 遥香食べてばっかだね』


『食べる?美味いよ!!』





『............食べる』


遥香たちも文化祭を楽しんでいた






『やばい!私そろそろ店番交替の時間だ』


『私は、これから彼氏と文化祭まわって来てもいいかな?』


『私は他校の友達迎えに行ってくる!』



『いってらっしゃい』


皆それぞれの用事に向かった
そして......一人ポツンと残された遥香




『.......坂田先輩か、バレー部の人探そうかな』





......私も後で彼氏と文化祭まわりたいな




とりあえず一人で学校を歩いた





......あ....お化け屋敷だ!
後で皆で来よう♪たい焼き屋もあるんだ




キョロキョロしながら校内を歩く遥香





......色々あるんだな〜





中庭に差し掛かった時だった









『............』


私服を着た、長髪で黒髪の小柄の男子がオドオドしながら校内地図を見ながら
携帯電話片手に戸惑っていた





『どうしたの??迷子??』


男の子が困っているように見えたので話しかけてみた 遥香




『え"!!!!!
えーーっと......あーー......はい』


緊張しているのかオドオドする男の子





『どこ行きたい?案内してあげるよ!』


『..................................1年2組』


『いいよ♪こっちだよ』


遥香が1年2組まで男の子を案内した



『君、名前は〜?』



『!!!!!』


遥香が名前を聞くと、目を見開き更にオドオドする




『.............弧.................研磨』ボソ



??


『研磨??』

声が小さかったため名前しか聞き取れなかった 遥香




!!!


『............うん』



『研磨か!いい名前だね♪』


遥香が研磨に笑顔を向けるが
相変わらず緊張している




『うちの学校に兄貴とかいるの?』


研磨が一人で来ていたことと、小学生くらいの子だと勘違いしている遥香




『......まぁ.....兄みたいな人かな』


『兄ではないんだ!』



『..............………....でも昔から面倒見が良くて
............優しいし............頭もイイ』





『え!誰?誰?』


気になる遥香




『....................................クロ』


『クロ?』



『..............................黒尾鉄朗』




『え!!黒尾が?!』


驚く 遥香






『....................……..........クロと知り合い?』



『同じバレー部だよ!私は女バレーだけど』
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