戦国無双短編集
□年齢
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午の刻が少し過ぎた頃────
とある屋敷の縁側で、不殺の剣豪と歴戦の勇士が茶菓子を片手に談笑していた────
「そんな事を聞いてどうするんだァい?」
「気になったから聞いただけ。で、どうなの!?私より上?…下?」
────はずだった────
「うゥん…お嬢ちゃんがいくつかわからないとおじさんが上か下かなんてわかんないよォ?」
「そっ、それもそうか!!」
───はじめは遣える主について語っていた筈の二人は、名無しさんの質問により話題が変わった────
「宗矩っていくつなの?」
「どうしたんだァい?唐突に…」
…そして冒頭に至る。
「私は今22だよ?さあさあ不殺の剣豪さん、私より上なの?下なの?教えなさいよぉー!」
「ふゥん…若いんだねェ…」
「なっ、なに…!?では宗矩は私より…上!?」
「さァ?」
まったく…なんて歯切れの悪い返事をするのだ。歴戦の勇士は眉間にシワをよせ、声を荒げた。
「もう!教えなさい!教えてください!教えてくださいやがれ!!」
「そんなに知りたいなんて、何か深い理由でもあるのォ?」
「いや…単なる個人的な興味です…」
そう、理由は特にないのだ。では何故こうまでして聞き出そうとしたか…
それは
「本当におじさん、なの?」
かどうか…
しょーもないなと思ったそこのあなた!その通り!
「っふ………ッくく」
「おい笑うなおっさん!!!」
「おじさんにおっさんなんて言うだなんて…ッ………そのままだよォ……ッくくく…」
「おい!!!!!!」
────不殺の剣豪と歴戦の勇士は今日も大変仲が良いようです────