リバ神

□恋に気づく時
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いつからか覚えていないが、お互いがオフの時はどちらともなく部屋に行って過ごすようになった
今日も久しぶりに任務がなくふらりとリーバーの部屋に行ったら珍しく休みらしくベッドに腰掛け本を読んでいた
ちらりとこちらを見て本を膝に置くと自分の隣をぽんぽんと軽く叩く
神田はベッドの側まで歩くと右手に持っている湯呑みをリーバーに渡し隣に腰掛ける、湯呑みだか中身はコーラだ


「ありがとさん」


リーバーは湯呑みを受け取ると再び本を読み始めた
何をするともなく二人で過ごすだけ時折リーバーが本のページをめくる音がするだけで静かな空間、変に気を使わなくてこの空間を神田はわりと気に入っている
ベットの端に腰掛けてぼんやりしていた神田は目線だけで隣に座るリーバーを盗み見る
それに気づいたのかリーバーが本から顔をあげこちらを向く


「ん?どうかしたか」
「いや、なんでもねぇ」


合ってしまった目線同士をそらし自分の日本茶の入った湯呑みに視線を向ける


「そいや、あー、お互いこうやって部屋行ったり来たりするのっていつからだっけ?」


リーバーがなんの気なしにふって湧いた疑問を口にする
約束するわけでもなく暇なときに相手の部屋に行って居たら一緒に過ごす居なかったら居なかった時だ


「……俺も覚えてねぇ」


少し視線を右上にずらし考えてみるが随分前の事で覚えておらずそのままを口にする
リーバーは髭をひっぱりながらあーでもないこーでもないと呟く
そして、はて?そういえばともう1つ質問を神田にぶつけた


「神田はなんで俺んとこ来るんだ?あんまり人と居るの好きじゃないだろ?俺も遊びに行っといてこんなこと言うのなんだけど」
「なんだろーな」
「なんだよ、連れねーな、答えてくれたっていーだろー」


リーバーが年甲斐もなく唇を尖らせぶーたれる
自分でなんでなのかなんて考えたこともなく実際分からないのだ
顎に手を当て少しの間思案する


「俺は……神田と居ると安心するからかなぁー!」


突然大きな声を出すリーバーに驚きそちらを見ると少し顔を赤らめたリーバーが目線だけでこちらを見ている


「俺も安心するかもしれねぇ……」


リーバーの安心するという言葉がすっと心に収まりがいい感じがして同意を示す、するとリーバーはみるみる顔を赤らめ突然立ち上がり神田の手を引き立たせると扉の方へ連れて行かれる


「ごめんな、なんか今日俺おかしいんだ、また来てくれ」


そう捲し立てて神田を部屋から追い出そうと背中をぐいぐい押してくる
だが、万年デスクワークのインテリ班長と鍛え上げているエクソシストの神田では力の差は歴然でその場から動こうとしない神田はびくともしない


「はぁ?なんだ、どっかわりぃのか?だから言っただろ科学班は働き過ぎなんだよ」


下から覗きこんでくる心配そうな顔と数秒見つめ合う形になる
だんだんリーバーの顔が近づき唇に何かが触れた
何をされたか気づいた神田はみるみる顔を真っ赤する


「ごめんな!また今度!」


はっと我に返ったリーバーが真っ赤な顔で呆然とする神田を部屋から追い出す
数分リーバーの部屋の前で立ち尽くし、ふらふらと自分の部屋に帰る廊下を歩き出す、途中で誰かに声を掛けられた気もするし誰からも声をかけられなかった気もするが気がついたら部屋のベッドでうつ伏せになっていた


唇にはまだ感触が残っている
リーバーの言葉と自分の気持ち、唇と唇の触れ合う感覚、男同士だというのに不思議と嫌悪はなく、リーバーの部屋に自分が通い詰める理由が何となく分かった気がして一人部屋で再び赤面する羽目になった


に気づく時

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