恋乱LB V

□LIPS
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「…そろそろ止めたら」

「え〜〜?まだまだいけますよっ…」 

「才蔵、せっかくの宴なんだから水を差すようなこと言うなよ!お前はちゃんと飲んでるのか!?」

「飲んでるって」

「相変わらず才蔵さんはいくら飲んでも、なーーんにも変わりませんね…ひっく!」



宴の席


幸村に誘われて、少しだけと酒に口をつけた名無しさん


ところが、次々と注がれる酒を飲んでいるうちにすっかり酔っ払ってしまったらしい



(そろそろか…)



酒が並々と入った名無しさんの猪口を奪い、一気に喉へと流し込む


「あっ…何するんですか!っく…」

「行くよ」

「行くって…どこにですか」

「部屋」

「もう寝るのか!?つれないなー才蔵は…くぅ!」

「ふふっ幸村様泣いてる!可哀想ですよ〜ひっく…」

「…はぁ」


名無しさんのしゃっくりは定量を超えた時の合図


これ以上飲ませては、何をするかわかったもんじゃない


グイと腕を引き寄せ名無しさんを立たせると、反抗するように体を少しだけ捩った



「才蔵さん…まだいいじゃないですかぁ…っく!」

「…潰れても知らないよ」

「あ〜〜わかったぁ!もしかして…」


何かを思い付いたように、俺の耳に顔を寄せ

周りに聞こえないように声をひそめて呟く


フワリと甘い彼女の匂いと、酒の香りが鼻孔をくすぐって

柄にもなく、心臓がドクンと跳ねた



「…部屋に行ってスケベなことするつもりですね?そうはいきませんよ!」


「……は?」



別にしたくて止めたわけではないけれど


まさか名無しさんの口からそんな言葉が出るなんて

呆気にとられて口ごもる


するとやっぱり!としてやったりの顔をして嬉しそうに笑う名無しさん



「私だっていつも才蔵さんにやられてばかりじゃないんですからね!」



自信満々にそう言い放って再び座り込む




「…ふーん。じゃあたまにはやられてみようかな」



体の奥底から沸き上がる欲情


こうなってしまっては、俺自身

自分を止められない





「きゃっ!」

「おい、才蔵!」

「具合悪いみたいだから、先に失礼するよ」

「えっ!?私別に具合悪くなんて…んぐ!」


口を覆って、わざとらしくニッコリと微笑む


「さ、行こっか」

「……………」



何かを察したように大人しくなる彼女を連れて部屋へと戻ったのだったー…




















「ひっく…ひっく…」

「ほら、水飲みな」

「あい…すみません…」


素直に水を受け取り、一気に煽るとパタリと倒れ込んで


潤んだ瞳が俺を捉える



「ふぃ〜〜…眠くなってきましたね…」


えへへと頬を赤らめながら笑って

静かに目を閉じた


はだけた着物の裾から、スラリと白く細い足が見えて

蜜に群がる蝶のように引き寄せられる



「誘ったのはお前さんだよ」



ギシ…と畳が軋む音にうっすらと目を開いた瞬間


桃色の唇を塞いだ



「ん…ぅ…」



舌を絡めると酒の味がして


名無しさんに酔ってしまいそうになる


頭の芯からトロトロに溶けていく感覚


熱くなった唇を貪るように何度も口付けを交わした



着物の下で暴れ狂う自身を解放して、名無しさんの目の前に差し出す




「わっ…才蔵さん…?何を…」


「やられてばっかりじゃ嫌なんでしょ?たまにはやられてみようかなと思って」


「で…でも私したことな…」


「いいから…」



名無しさんの震える手を誘導して

口元に自身を宛がう



「早く…」

「っ…」


急かすとグッと困ったように、一瞬体を硬直させてゴクリと生唾を飲んでから

小さな舌がチロチロと俺のモノを刺激し始めた



「ん…」


「上手だね…」



はち切れんばかりに膨張したモノが名無しさんの口の中で暴れ狂う


初めてにも関わらず、ツボを押さえているかのような舌の動き


ぎこちなさは残るものの、それがまた逆に興奮を高めた



「ぅ…ん…」


「…っは…ぁ…」



名無しさんの口の中が熱い


糸を引いて滴る唾液


ピチャピチャと静かに響く水音



「ふっ…」



上目使いで俺の様子を伺いながら、一生懸命に頬張る姿に

身の内でたぎっていた欲情が一気に解放へと向かった



「く…出るっ…」


「んっ…!」















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