怪盗X

□trouble phone
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「んで、ひどいんですよー!いくら上司だからって…」

「ぅっ…ん、そだね…」


しまった


少し声が上擦ってしまった

しかし電話口のカモノハシ君は気にすることなく、ペラペラと話を続ける


(ほっ…良かった…)


ピチャピチャといやらしい音

どうかこの音が聞こえませんように


そう願いながら、拓斗さんからもたらされる甘い刺激に耐える


ガッチリと固定され、閉じることが許されない足

拓斗さんは私の間に顔を埋めながら舌を這わせて

フッと笑いながら剥けた核を吸い上げた



「ぁっ…!は…」

「?どうしたんですか?」

「っ…大丈夫…ちょっとコーヒー溢しちゃって…アハハ…」

「…?気を付けて下さいね!火傷したら大変ですよ!」

「ぁっ…うん、大丈夫…ありがと…」



(もー!!拓斗さんってば…)


困る私を見て悪戯に笑う拓斗さん

ペロリと舌舐めずりをして、再び蜜壺に舌を這わせる


(バレたらどうするの…)


必死に声を抑えながら、カモノハシ君に相槌を打って

早く終わらないか…それだけを考えていた











日曜日の穏やかな午後


拓斗さんの家に遊びに来ていた私は、コーヒーを淹れて隣に座る


寝ぼけ眼の拓斗さんの隣で淹れたばかりのコーヒーを啜りながらTVを観ていると

ふいに拓斗さんの頭がコテンと甘えるように肩口に預けられた


「ふふ…眠いんですか?」

「んー…」

「最近お仕事忙しかったみたいですもんね。寝てもいいですよ?」

「やだ。もったいねー…」


そう言いつつも瞼を閉じる拓斗さん


彼の無防備な姿が、堪らなく可愛くて愛しい


(何か猫みたい…)


拓斗さんを起こさないように、投げ出された手をきゅっと繋いだその時…




ピリリリリ!!




けたたましく鳴り響いた着信音


私の携帯だ



「あ…電話…」

画面を見ると"カモノハシ君"の表示


(どうしよう…拓斗さんがいるときに出るのは…)


自他共に認めるヤキモチ妬きの拓斗さん

一度拗ねたら機嫌が直るまで結構大変だ


しかし今日の拓斗さんはよほど眠いのか、特に気にする様子もなく


「出ないのかよ?」


と至っていつもと変わらない


「じゃあ…ちょっとすみません」


そしてカモノハシ君の電話に出たのだが…











「それで、あの時…」

「うん、うん、大変だったよね…」



電話が長い…


矢継ぎ早に繰り出されるカモノハシ君の話に相槌を打つのが精一杯で

完全に切るタイミングを逃していた


「…………」


隣にいる拓斗さんがイライラしているのが伝わってくる


早く切らなければと思いつつも、なかなか話に割り込めない



(も〜〜どうしよう…)



すると拓斗さんは何かを思い付いたのか、ニヤリと笑って

スッと私の服の中に手を入れた


「っ!?えっ…ちょっ…」

「どうしたんですか?」

「あ…いや、何でもない。こっちの話…んっ!」


服の中に侵入した手は、下着を上にずらして

拓斗さんの大きな手がやわやわと私の胸を揉みしだく


「んっ…ふぅ…」

「…大丈夫ですか?」

「ぁっ…ぅ…ん大丈夫…」


必死に声を堪える私を見て意地悪く笑う拓斗さん


そして電話口のカモノハシ君に聞こえないよう小声で



「ちゃんと我慢しろよ?バレてもいいわけ?」

「っ!!」


そう言って、服を捲り上げ露になった胸に舌を這わせたー…












「んっ…ぅ…」

「それでー…さんも」


電話が終わる気配は全くない


かれこれ一時間くらい拓斗さんに愛撫されている


頭がボーッとしてカモノハシ君の話は全く頭に入ってこない


拓斗さんは飽きることなく、蜜壺に舌を這わせて

私の反応を見て楽しんでいるようだった


「っ…はぁ…ん…」


イキたい


それなのにイカせてくれない


下半身が浮いて、モゾモゾと動き始める


この焦れったい感じから逃れたくて

早く楽になりたくて


それなのに絶妙な舌の動きはそれを全部わかっていて

尚も焦らし続ける



拓斗さんが欲しい



もうそれ以外考えられない



「っ!ごめんカモノハシ君!お客さん来たみたいだから、また今度ね!」

「えっ?ちょ…っあのっ!」


もう限界だと感じた私は適当な嘘をついて、一方的に電話を切ったー…













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