恋乱LB U

□悪戯心
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「じゃあ私は夕げの仕度がありますのでこれで…付き合ってくれてありがとうございました!」


「どーいたしまして」



炊事場へと向かうため、才蔵さんに背中を向けたその時ー



「ねぇ」


「はい?」






「今夜早めに俺の部屋に来て」



「…?何でですか?」



「いーから。わかったね」



「…はい」




私の返事を聞いて、満足そうに笑った才蔵さんはヒラヒラと手を振りながらどこかへと行った



(何だろう…?)



この時私は才蔵さんの笑顔の裏に黒い考えがあったなんて、夢にも思っていなかったー…






















「お疲れ様です!お先に失礼します」


「お疲れ様名無しさんさん。今日は早いんですね」


「えぇ。才蔵さんに呼ばれてまして…」


「まあ!いつまでも熱々で羨ましい!ごゆっくり」


「は…はぁ…ありがとうございます…」



梅子さんに見送られて、才蔵さんの部屋へと急ぐ私は、さして深く考えもせず今夜は一緒にいられる…その嬉しさに浮かれていた



すっかり才蔵さんの腕の中で眠ることに慣れてしまった私は、ここ最近独りで過ごす夜が寂しくて堪らなかったのだ



「才蔵さん、入ってもいいですか?」


「おいで」



才蔵さんの返事が聞こえたと同時に部屋に入ると、既に寝間着姿の才蔵さんが、寛いだ様子で私を迎えた




「座りなよ」


「はい!」



才蔵さんの隣に腰を下ろし、ようやく一息つく


すると今度は才蔵さんが腰を上げて、私の上に跨がった



「っ!?才蔵さん!?」


「今日の昼間…変な夢見たんだよね」


「へっ…へぇーどんな夢ですか?」



あくまでシラを切り通す私に、ニヤリと悪戯っ子のような笑みを浮かべる才蔵さん




「こんな夢」




「きゃっ…ははは!ゃめっ…!きゃはははは!」


脇の下に手を入れ、無造作に動かす才蔵さんは、どこか楽しそうに余裕の笑みを浮かべている


「くすぐったい?」


「きゃはははは!はいっ…!参った…参り…はは!ました…!」


「残念」


パッと手を離し、グッタリと横たわる私を笑顔で見下ろす才蔵さんに、何故か私も対抗したくなって、隙をついて才蔵さんに抱き付くように脇の下をくすぐってみた








「あ…あれ?」



ところが才蔵さんは、くすぐったがるどころか何の反応もなく、ニッコリとしたまま


(おかしいな…確かに昼間は…)



「どうしたの?続けなよ」


「……えいっ!!」



先程より強めにくすぐってみるが、やはり才蔵さんには何の反応もない



「え…何で…」





「忍ってさ……」




そのまま才蔵さんに押し倒され、手首を頭の上で縫い止められた




「あらゆる拷問にも耐えられるように修業するんだよね…」


「えっ…と…?」


「つまり…俺には効かないってこと」




「ひゃぁっ!」




ツツツと尖らせた舌が私の首筋を這う


くすぐったさとも、快感ともつかない感覚が私の身体に走って、ビクリと身体を強ばらせた



「お前さんの身体は敏感だからね」



スルリと片手で帯を解かれると、隠されていた肌が露になって、顔に熱が集中していく


才蔵さんはそのまま首筋から胸元へと舌を這わせて、頂の周りをなぞるように舐めあげた


焦らされた私は無意識に下半身もモゾモゾとさせてしまう


自分でもじんわりと愛液が伝っていくのがわかる


クスリと笑いを溢した才蔵さんは手をそっと蜜壺へ伸ばした







「んっ…ぁっ…」


「気持ちいい?」



漏れ出た愛液を指に絡ませて、立ち上がった核だけを捏ねるように弄られる


上と下とで焦らされた私は限界だった




「んっ…才蔵さんっ…意地悪しないでぇっ…」


「へぇ?じゃあどうしてほしい?」


「それはっ…ぁっ…」




(わかってるくせに…)


私に言わせようとする才蔵さんは意地悪だ


切れ長の瞳を柔らかくさせて、私の顔をじっと覗き込む





「……………」



「言えない?じゃあずっとこのままだよ?」




「んぁっ…ゃあっ…」




再び焦らすように愛撫を始める才蔵さん


「って…欲しい…です!」


「何?もう一回」






「いつもみたいに…触ってほしい…です…」




もう恥ずかしさで死んじゃいそう…



火を吹き出しそうな程、熱く火照った顔



才蔵さんは瞳を細めて、私を見つめていた





























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