え、女子ってバレないんですが?
□2日目
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授業と部活時間等が終わり自由時間で…皆駒場と多摩子ちゃんが卓球をしていた。
僕は寮に先に戻り誰もいない所でパソコンを開き、メールを見る。
【アヤカ様何処にいらっしゃるんですが!!】
【一応潜入して、様子みてはいるんですが特に変わった様子はありません】
ふむ、イウェージャンはまだ変わった様子無しか。エヴィには悪いがもうしばらく潜入を頑張ってもらうか。
カタカタとパソコンを打ち、送信する。っと、話し声が聞こえたので一応パソコンは閉じて消しておいた。
八軒「あ…水侍…」
不服そうな顔された。
『僕が居たら嫌かい?ごめんね、同じ部屋で。』
八軒「いや!違っ!あの…卵の時…舌打ちしてごめん。」
あぁ、謝るのが不服なのか。謝り慣れてないな?
『…あぁ、良いよ。ごめんな、僕もお節介過ぎたな。』
八軒「いや!水侍は俺に注意してくれただけじゃん!俺が悪いだけだから!」
『…生産者さんやニワトリの気持ちを考えると、ついあぁやって言っちゃうんだ。 』
僕も生産者だからね。国からたちあげ、畑も田んぼも全て僕が作りあげたからね。
八軒「水侍って…将来の夢とかあるのか?」
『将来の夢…将来の夢かぁ…。僕は、皆が幸せならそれでいいかな。』
八軒「…ふーん」
『…僕は皆の幸せそうな顔見れたらそれでいいんだよ。僕はその為なら何処にでも行くし、その為なら命を捧げる。』
八軒「…その皆って…家族とかか?すげぇ大事にしてんだな。」
『おう。友達もそう、家族も…。』
西川「何だ?何の話だ?」
別府「…夢の話?」
『あぁ、将来の夢とか僕には無くてね。皆が幸せならそれでいいかなって話してたの。』
西川「あー成程な。水侍って、卒業したら国に帰るんだべ?」
『帰るね。流石にずっと此処に居ることは出来ないからね。』
八軒「…国に帰ることは義務なのか?」
『んー。義務っちゃ義務だけど、僕は自国が好きだから苦じゃないよ。』
八軒「へぇ。」
ウェル達が無事なら、僕はそれで…。
なんて、話していると「消灯」という放送が掛かった。おや、もう寝る時間なのかい。
『…八軒、夢ってのは焦って探したって見つかりやしない。ゆっくり時間をかけりゃ出てくるかもしれないからゆっくり考えなや。』
八軒「…ありがとう、水侍」
そう話をし、僕らは眠りについた。
◇