完璧少女
□行方不明
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翌朝、事件が起きた。
ベットに潜って眠っていた筈の彩花が消えたのだ。
それをいち早く気付いた幸村。
ロビーでいきなりドアがバタンッと開き、幸村が入ってきた。
幸「水野さんを知らない!?」
不「どうしたの?」
幸「水野さんが居ないんだ。」
跡「あの雌豚…何処行きやがった。」
幸「跡部、彼女を貶すなら俺は跡部を殺すよ?」
真っ黒オーラ全開の幸村。
仁「……幸村、俺…水野の居そうな所を探してくるナリ」
幸「ああ。頼んだよ。」
仁王は彩花を探しに行った。
……一方、彩花は……
ー彩花視点ー
……あーあ、迷子になっちゃった…
何処だろ…此処…
誰かに聞くとしても誰も居ないし…
怖いな…
ま、此処に敵が居ても倒せるから良いか。
……歩いて5分ほど経つと、銀髪の大男に出会った。
『デカ…』
ス「う゛ぉぉおい!!てめぇは誰だぁ?」
『私?私は……エンゼル・D・アヤカさ♪』
ベ「あれ?お前昨日の強い姫じゃん♪やっぱ、王子の姫になりたくなった?」
『ごめんね、私は群れるのは嫌いでね。』
何処かで聞いた台詞を言ってみた。
マ「そう言えば、エンゼルって王女の名字?だろ?」
『知ってるんだ?そうだよ。私は23代目王女のエンゼル・D・アヤカさ♪』
哀しそうにニコッと笑ってみた。
『それがどうかした?私を捕まえて国に返すかい?』
少し殺気を出して話してみた。
マ「嫌、返さないよ。僕も君が気に入ったからね。」
『本当?ありがとう(ニコッ』
あれ?微笑んだだけで顔赤くしちゃった…。
『えっと……ごめん?』
マ「何で謝るんだい?」
『だって、私が微笑んだから怒ちゃったんだろ?』
マ「……違うよ。」
『あれ?じゃあ…何で?』
マ「鈍感なんだね。アヤカって。」
『そうかな?』
マ「うん。」
……何か傷付くな。
『ねぇ、君……ギューッしていい?』
マ「……良いよ」
私は紫のおしゃぶりをした赤ん坊に抱き付いてみた。
『暖かい…人の肌ってこんなに暖かいんだね…』
私には…人の肌なんて嫌な思い出しかない…
『初めて普通に抱き締めた…』
私の目から生暖かいものが溢れた。
マ「アヤカ…泣いてるの?」
『泣いて…る?』
赤ん坊が心配そうに見てきた。
マ「もしかして、本当に精便器にされてた?」
『っ…!?』
精便器…あの恐ろしい場所は私は絶対に戻りたくない…。
『……そ、の言葉…は言わない…で』
ポロポロとあの生暖かいものが溢れた。
マ「……アヤカ、ヴァリアーにおいで。此処に居るのは危ないよ。」
……私の超直感が信じて良いとでも言ってるようなので、私は着いていってみることにした。