完璧少女
□ヴァリアー発見
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翌朝…
彩花は庭に居た。
冷たい冷たい雨に打たれながらずっと可愛らしい小さな花を見ていた。
『……。』
勿論、無言で。
不「何してるんだい?」
『……君には関係ないだろ。』
不「……嫌、一応関係あるよ。一応この別荘で一緒に居るんだから。」
『意味わかんない。ま、良いか。…ねぇ、それを答えたら君は私に近寄らないでくれるかな?』
不「……必要以上は近寄らないよ。」
『なら、良いか。ハハッ、私は後悔していたんだ。』
不「後悔?僕等に近寄った事?」
『違うよ。私がもっと強ければって思って…ね。』
不「え…?何で強くならなきゃいけないの?」
『大切な人を守るためには強くならなきゃでしょ?』
不「ふーん…まるで何か大切な人を亡くしたみたいじゃないか。」
『私は亡くしたよ。大事な大切な…お父様とお母様を。私が守りきれなくて…お父様とお母様は殺されてしまったよ。』
彩花は冷たい冷たい雨に打たれながら哀しそうに…笑った。
『フフ、……私は一般人の君が羨ましいよ。命を狙われない君…がね。』
そう言えば、彩花はスタスタ歩いて不二の前から消えた。