最高の宝石
□出会い《ヴァン編》
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……彩花と出会ったのは、今から2年前……
俺がある事件で刑務所に捕まっている時だった……
いきなり警官が入って来た。
その警官は女で、俺は最初、叩かれたりするのかと思い、警戒していたが、その警官は何もしてこなかった。
それどころか、その警官は俺に話しかけてきた。
『君、ボクと一緒に来ないかい?』
「は?」
『ああ、名乗り忘れていたね。ボクは怪盗フェアリー。』
そう言うと、警官から狐のお面をしたマントの姿に変わった。
『どう?このままつまらない人生を送って…最後に電気とかの死刑で死ぬのと、ちょっと刺激的な人生を送るの……どっちが良い?』
そんなの……
「……一緒に行きます。貴方は……俺を騙しませんよね?」
『当たり前。さぁ、おいで。かっこいいおにーさん』
俺がフェアリーの近くに寄ると、フェアリーは男の俺を姫様抱っこし、刑務所から出ていった。
……結構この格好恥ずい。←
『そうだ。君、名前は?』
知らないのかよ←
「ヴァン・ジェラード。」
『ヴァンか。宜しくね。ボクの本当の名前は松野彩花。彩花と呼んでよ。あ、怪盗の時はフェアリーね。』
彩花さんを見たら、月と重なった時マスクを外し、綺麗な銀色のウルフヘアーが月の光に当たって輝いていた。
スカイブルーの瞳が美しく、俺は彩花さんに一目惚れをしてしまった。
彩花……か。
貴女が俺を裏切らないなら…俺は貴女に人生を捧げます。
そう、俺は誓った。
『ヴァン。これからボクの屋敷である黒薔薇の館に向かうから、しっかり捕まっててね。』
……ニコッと彩花さんは笑い、凄いスピードで走り始めた。
『……館には、ボク以外にもエンヴィー、高遠遙一、ケルベロスが居るから、他の人とも仲良くしてね。』
「分かりました。」
『宜しい』ニコッ
彩花さんはニコッと笑うと、撫でれないからか、おでこを擦り付けてきた。
「あ、彩花さん……俺、走って付いていけるので、降ろしてもらっても…」
『ダメ。』
「えー(。•́︿•̀。)」
『……(何このクソかわ)』