魔法薬学

□素直になりたい
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「Misきさらぎ、起きなさい」





「んみゅ…」






ぱちり






目を開ければ、スネイプ先生が私の顔をのぞきこんでいた







どうやら湖のそばの木の下で、眠ってしまったらしい。








「ちょ、っと!スネイプ先生!!!」






あわてて体をくるんと回転させて、逃げる







かあああっと、顔が熱くなるのを感じた





かお、ちか、かった。






「こんなところで寝たら風邪をひくだろう」







「ひかないもん!先生はおせっかいすぎ!!」






恥ずかしい。







先生に寝顔見られたよう…








「な…っ。我輩は心配して起こしたのだ!

おせっかいとはなんだ!」







「先生は近所のおばあちゃんくらいおせっかいすぎ!!!」






「いみがわからん!」








「会うたびにお腹がすいててもすいてなくてもおみかんくれるの!!」







「我輩は絶対にお前におみかんなどやらん!」






私とスネイプ先生の言い争いは、どうやら面白いらしく…





まわりに生徒が集まってきた






「先生からおみかんもらっても食べないもん!」






「勝手にするがいい!」






「先生こそ!」







ふいっ、と先生に背を向けて走る





あーあ。またやっちゃった。





ほんとは言い争いなんてしたくない。





大好きな先生の前では、素直でかわいい子になりたいのに。






恥ずかしくて、どうしても喧嘩になっちゃう。






私はグリフィンドール生なのに、あれだけひどいこと言ってよく減点されないね、とか


よく友達に言われるんだ






スネイプ先生はべつに、グリフィンドールのことを嫌ってるわけじゃないと思うんだけどな…







まあ、スリザリンの敵寮だし、しかたないのかも。







スネイプ先生からだいぶはなれたところで、やっと足を止めた







「はぁ、はぁ」






疲れたぁ







息を整えて、昼食にむかう




大広間にはいって、グリフィンドールの席に着く。





「まゆ!どこにいたの?」






「ハーマイオニー!


昼寝してたらスネイプ先生に怒られて喧嘩した。」





「またなの?」





「だってスネイプ先生が…」





「…先生がすきなんでしょう?」







ハーマイオニーには、先生が好きなことを打ち明けたんだ。





信頼してる、大切な友達だから。





びっくりされたけど、すごく応援してくれてる





「少しくらい素直になりなさいよ…」






「だって…」






「あ、ほら来たわよ


さっきはごめんなさいって、あやまってきて!」






「えっ、むりむり!」
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