探偵×生物災害

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飛行機に揺られて約2時間


タクシーを捕まえてマグノリアへ、と口にした瞬間運転手はこう言って青ざめた



「マグノリアへいくのはおやめなさい」



あの地は呪われている、と


運転手は頑なに連れて行くのを拒否し、私は仕方なくハニガンに車を要請した











要請を受けて地元の警察が車を出してくれることになった


乗り込み出発した車内で運転手の警官がつぶやく



「マグノリアへ人を連れていくのは2回目だ」



なんでもこの数日で、立て続けにマグノリアへ車を出してほしいという要請が来たという


ハニガンに確認するとやはりFBIの人間がすでに調べ始めているらしい



『すみません、お忙しいのに』


「いや、全然!むしろ退屈していたところさ、気にしないでくれよ」



あっけらかんとしたその警官はカラカラと笑った






マグノリア村



かつては隣国との貿易が栄え、国の門場として名の知れた村だったという


しかし数十年前、ある事件がきっかけで『魔女の住む村』として恐れられるようになった




――――アレキサンドレア事件




ナターリア・アレキサンドレアという女性が持ち込んだウイルスによって、

村の女たちが狂い、大半の男たちを惨殺したという謎の悲劇


以来、この村には魔女が住んでいるという噂が流れ、その名は廃れていった






『(どうにも今回の話と重なるものがある…アリシア・ブラウンはもしや関係者?)』






もう何年も移住者はおらず、完全に孤立した村として人々からは忘れられている村


しかし、役所や警察に出さなければならない死亡届など一切提出されないため、

最近では本当に魔女が住んでいるのでは、という憶測も飛び交っているようだ




「この村に入ると、電波も何もないから連絡手段はない

そこら辺は気をつけて行動してくれよ」


『わかっています。危険が伴うかもしれないので、村の近くまで来たら歩いていきます』


「わかった」




村を出れば感度は悪いが連絡が取れるから、気がすんだら連絡をくれ


と警官が言ったのを聞き、私は車を降りた





さあ、魔女退治と洒落込むか












魔女の住む村







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