黒白の姫(原作

□第38夜
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みんなと合流してから、アレンとラビと神田とチャオジーの4人は見回りに行き、リナリーとクロスとマラタはクロウリーを見てることになった。


映像を出しっぱなしにするとアレンとティムが感動の再開(?)を楽しんでいてまた神田とアレンの喧嘩が始まる。



『(原作通りなら大丈夫かな…)』


自分の意志で映像を消すと部屋が静かになる。


「ここまでは大丈夫なのか」
『うん…』
「そういえばマラタはすべてを知っているのよね…元帥も知っていたんですか?」
「あぁ…こいつがこの世界に来た時から世話してるからな」
『逆に私がクロスを世話してる気がするんだけど』
「「…………」」


的確なツッコミにリナリーは苦笑いしてクロスは固まる。


『私は…このことを知っていながらクロウリーを置いていった…もう完全なる裏切り者だよなぁー』


開き直ったかのようにクロスの隣に座って天井を仰ぎ見る。


『リナリーやみんなは私の事を仲間としてみてくれているけど私は納得行かないな…。まさかノアが関わるとなれば…』
「…ッ!それでも…!!私はマラタの事が好きよ!仲間だと…家族だと思ってるわ!」
『でも…』
「もう…大切な人を失いたくないの。マラタまでいなくなったら…私どうすればいいの?」
『でも、私は……………、ここから先は…更に辛くなる。これで全てが終わりじゃない。ノアだって…更に戦力が上がる』
「ふふっ、そんなことわかってるよ。それに、頼っちゃうけどマラタがすべてを知っているじゃない!変えれるわ!それに、凄く凄く強いもの。私が情けなくなっちゃうぐらいだわ…」


リナリーは自分の足を見つめた。


『…深く考えすぎたかも。私は…リナリー達を支える。だから、リナリーも無理なことしないでね?』
「もちろんよ!」
「…二人はよく感情が出るようになったな。それに美人になった」
「元帥は相変わらず神出鬼没。一体いつから方舟に?」


リナリーはクロウリーの布団をかけ直して問いかけた。


「城下でお前たちが戦っていたときな。紛れ込むタイミングがあの時だった」
『でも、ロードにばれかけてたんじゃないの?』
「あぁ、まさかタバコの匂いが気づかれるとは思わなかったな」


やっぱりね。この質問は原作を知ってる人じゃないと答えられないからリナリーはわかっていない。


「でも…こんな美人たちがいるならもっと早く出てくればよかったかな?」


マラタとリナリーの頬に手を添えてくるクロス。


「リナリーの髪は惜しい。綺麗だったのに」
「…アニタさんも、こうして同じことを言ってくれました」 
「!………………そうか…何があっても後を追うなと言ったのにいい女ってのは一途すぎるよな…」


クロスが珍しく悲しそうな表情をする。
そして、ぱっとリナリーから手を離したと思ったら次は私だ。((なんで。


「お前は…なぜそんなに綺麗になる」
『…馬鹿なの?』
「いや、数年前は可愛かったのにこんなに美人になるとは…な。」
『お前は変態かクロス。師匠が弟子にセクハラするな』


クロスの顔がやけに近い。
そろそろぶん殴ろうと思った時いきなりドアが開いた。
そこにはゼーハーゼーハーと息を切らした男四人の姿。アレン達だ。


「犯罪です師匠!!!!なにマラタに手を出してるんですか!!!」
『ちょ、誤解…!』
「遅かったかー!!」
「何だ馬鹿弟子。こいつらの歳なら立派な女だろうが」
『煽ること言うなってのクロス!』


いきなり騒がしくなる室内に思わず笑みがこぼれた。




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