黒白の姫(原作
□第30夜
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方舟の中に落ちたと思ったら、それは遥か上空だった。
『ありえな…っ、こんなのあり!?』
下を見ると、丁度アレンたちのいるところだった。
『ヤバっ…アレンー!!神田達ー!!退けてー!!』
「……え?…マラタっ!!!!?」
驚くアレン達がもたもたしてるとドンドン近くになる。
そして、ギリギリのところでみんなが退けてくれ、なんとか地面に跪いて着地した。
『……足に来る…っ』
「だ、大丈夫ですか!?」
『なんとか…』
痺れる足を無理やり動かし、立ち上がると私のところは物凄いへこみ方をしていた。
そうとう上空だったもんな…。
死ぬかと思ったよ。
「マラタたま、無事でよかったレロ〜」
『アンタがここに落としたんでしょ』
ムカッとしながら睨みつけるとビクビクするレロ。
てか、そんなに馴れ馴れしく私を呼ぶんでない。
誤解されそう…。
「そういえば出口はどこですか」
「で、出口は無いレロ」
レロがそういった時、次はレロの傘の口から伯爵の声が聞こえた。
《方舟は先程長年の役目を終えて停止しましタ♡出航ですエクソシスト諸君♡お前達はこれよりこの舟と共に黄泉へ渡航いたしまぁース♡ドン!!》
「!?」
伯爵の合図とともに周りの建物が崩壊し始めた。
そして伯爵は言う。
ここに留まって存在できる時間はあと3時間だと。
《可愛いお嬢さん…良い仲間を持ちましたネェ♡こんなにいっぱい来てくれテ…みんながキミと一緒に逝ってくれるかラ寂しくありませんネ♡》
「伯爵…っ」
《あぁ、そうそう。あとマラタ…絶対に迎えに行きますから待っていてくださいネ♡》
『目的は!?』
《理由はたくさんありまス…♡貴女が来てくれればこの世はあっという間に終焉で染まル…♡キャハハハハ♡》
空高く風船伯爵が飛んでいってしまった。
あー、狙われてる理由?
思い当たる節が多すぎてわからない…
"あまり深いことを今は考えないほうがいい"
『(そうだね…)』
"…伯爵の考えてることはよくわからん"
『(うんうん)……って、久しぶりじゃない!?』
「何が久しぶりなんさ?」
『はっ…!い、いや…何でもないよ…。それより、逃げないと』
話をそらして、崩壊の少ない方へと走っていく。
その途中でアレンやラビがたくさんの建物を壊す。
"危ねー…"
『(だって、ホントに久しぶりじゃん…)』
"そりゃ話しかけなかったからな"
『(…あんたホントに私のイノセンス??(怒)』
"スィクルだから安心しろ。"
まぁ、使ってるのは私だから本物だってことはちゃんとわかってるけどさぁ。
話しかけてこないのは酷いよー。
こう見えても一応心配してたのに((実はそこまで気にしてなかった
しっかし、アレン達建物壊しすぎ…ヒントぐらいあげるかなぁー。
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