黒白の姫(原作

□第24夜
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「復活…ホントに…っ!?」
「あー!!見つけたぞテメェ!!」
『フォ、フォー!?』


アレンに怒ってるのになぜかバクを思いっきり蹴飛ばした。
頭から血がたくさん出てるけど大丈夫かな。

バクがキレるけどウォンがなんとか取り押さえてフォーが偉そうにしてる。
そして、アレンは嬉しそうにしながらフォーにお礼を言った。














「えっ、ここ地下なんですか!?」
「迷わないよう気をつけろよウォーカー、マラタ。昔2週間迷子になって餓死しかけた奴とかいるから」
「えっ、うそ!」
『まぁ、私は方向音痴じゃないし安心かな』


フォーがバクを見ながらニヤニヤする。
明らかにバクとウォンが固まっていた。

そして、大きな部屋に案内され、みんな入った。
その部屋に入った瞬間に粒子のイノセンスが冷たく頬に当たる。


『………』
「この部屋は……!?」
『粒子……』
「これが君達のイノセンスだ」
「…君たち?」
『あれ、アレン知らなかった?私のイノセンスすべて壊されたのよ、あの天パに』
「知らなかった……」
「通常粒子になるまで破壊されればイノセンスであっても消滅する。なのに今もなお神の結晶として力を失わずにいる」
「どうして僕達のイノセンスだけ…?」
「我々の科学じゃそこまで分からない。コムイですら珍しく非科学的な事を言っていたよ」





あの子達は…


アレン・ウォーカーとマラタカサイは特別なのかもしれない



神に愛された存在なのかも――








「バク支部長ぉ〜」


誰かがいきなり入ってきたかと思ったら李桂、蝋花、シィフだった。

原作で見て思ったよりも李桂の背が高い………。


「少年、少女のエクソシストはどこですかぁ〜」
「『はじめまして』」


蝋花がヒョコッと挨拶をしてきたから笑顔で返す。
そうすると、みんなの顔が赤くなり、みんな心の中でストライクが起こっていた。
フォーとマラタとアレンは状況がつかめなかった。


「しょうが無い、構わないかマラタ、ウォーカー」
『私は構いませんよ』


これによってアレンがイノセンスの復活をすることになった。
私達は端で見守る。

アレンは深呼吸をして気持ちを整えていた。


「(イノセンス…ごめんな、もう一度僕と戦場に戻ってくれ。今度は負けない――)」
『(多分無理だな…)』
「発動!!!」


周りの粒子がアレンに集まっていく。
どんどん戻っていく左腕にみんなが驚いて凄いと思っていた。
そして、最後の一息の復活する…って時に元の粒子に戻ってしまった。


それから一時間、常にやりっぱなしだった。


『……』
「…マラタ」
『?』
「ウォーカーと変われ」
「え?」
『いいですよ』


アレンが息を整えているうちに終わらせよう。





中央に立って軽く手を広げた。


『イノセンス……扇ノ舞(オウギノマイ)、主のもとに帰られよ………発動!!!』


手から創りあげるようにしていくと巨大な扇がどんどん完成していく。


「マラタのイノセンスが戻る…!!」


そして、イノセンスに集中してその扇を握ると完全な復活ができた。


『…フェンド、お帰り…』


小声でつぶやく。
その時、みんなから何故かと拍手が送られた。


「さて、ウォーカーと交代だ!」
『待ってくださいよ〜まだイノセンスあるんですから…』
「イノセンスが2つ!?」
「マラタは3つですよ」
「そういえばコムイがそのようなことを言っていたな…」


みんなが驚く中、もう一度中央にとどまる。
そして次は右手を前に出す。


『イノセンス、死神ノ鎌(デススィクル)、主のもとに帰られ、そしてたくさんの破壊を……発動!!!』


次も大きな等身くらいもある鎌を出す。


『…よし』


普通のサイズに元して元々首につけておいたチョーカーにつけた。

そして、アレンたちのところに戻ってアレンに、交代、と伝える。


「でももうひとつのイノセンスが…」
『あれはアレンのだよ』
「………え?」
『今まで言ってなかったけどね、アレはアレンのイノセンスの片割れなの』
「なんで…」
『それはわからない。でも、アレンが発動できない原因はアレンが心から求めてるものをまだ感じてないから』
「僕は考えてますよ」
『なら、それはアレンの上辺だけの願い。心から本当に思うことをやって…』


アレンは深く頷く。
そして、バクの方を向いた。


『バク支部長。アレンの心臓の穴は知ってますよね?』
「あ、あぁ」
『アレンの心臓にイノセンスをやったのは私ですが…イノセンスは全てアレンに移しました。ほんの少しだけ私の体内にも入っているけど……私の片割れが入ったかと言ってアレンのイノセンスは2つじゃなくて一つです』
「……なるほどな、コムイに伝えておく」
『あと、今すぐ大至急で団服を下さい』


その瞬間にみんなが驚いて、声を上げた。


「だ、ダメですよ!」
『?なんでダメなの』
「もうクロス部隊の船は出発してる」
『問題ありません』
「どうやって…」
『イノセンスの瞬間移動』
「だけどよ、体力は…」
『大丈夫、アレンにイノセンスを移して体力がなくなってただけだからもう復活してるよ』
「よし、ならウォン。準備を」
「はいっ!」


ウォンが部屋から出て行った。


「ほんとにいいのか…?」
『今は一刻も早く行かないとクロス部隊が……』
「え?」
『あ……いや、なんでもない…ほら、人手不足なんでしょ?』
「そ、そうだな…」
「マラタ……ホントに一人で行っちゃうんですか?」
『まさか寂しいの?』


冗談で笑いながら言って見えた。
だけど、アレンに抱きしめられた。


「寂しいですよ…」
『え?』


端のほうで蝋花が「ウォーカーさぁん…」と言ってるのが少し聞こえた。


「マラタはどんどん先に進んでしまう……僕は…ついてけない。必死についていってもすぐに振り落とされる…」
『アレン…』
「でも、マラタは強くて弱い。たまにご飯後とかにどこかを見て悲しそうにしてる。それを必死に隠そうとして…」
『…大丈夫。私は向こうで待ってるからちゃんと追いかけてきてよ』


そう笑うと、元気よく、はいっ!と返事をくれた。




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