黒白の姫(原作

□第20夜
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目の前にはありえない程の数のアクマが居た。


「オレらの足止めか!?」
「迎撃用意!総員武器を持て!!!」
「ウウ…歯が疼く…!!」



イノセンス 発動!!!



みんなが一斉にアクマに攻撃をする。
だけど、アクマはそれを気にしないで通り過ぎていった。


「どうして…うわぁっ!」
『っ!!アレンっ!!!』


アレンがアクマに連れて行かれた。
手を伸ばしたけどぎりぎり届かなく、空気を握っただけだった。

ここにいては狙われる…

そう思い、ラビたちの近くに降りた。


「伸…「あーー!!エクソシストがいるぞ!!」
「人間もだ!!」
『アクマ…』


扇ノ舞と死神ノ鎌(デススィクル)を両方発動させ、アクマに斬りかかる。


「くそー!イノセンス2つ持ってるなんて卑怯だぞ!!」
『卑怯じゃないよ』
「どっちも攻撃用だろ!!」
『ざんねーん、ハズレ。扇ノ舞は防御専門なんだよなぁ〜』
「な、なに…!?」
『イノセンス…扇ノ舞第二開放、言霊―船にいる人間を守れ!!!』
「な、なんさ!?」


たくさんの式神の人型の紙が一人ひとりにつく。
そして、アクマの弾丸が来たら、大きくなって憑いている人を守る。


『うん、式神、ヘマしないようにね…』
「な、なんさこれっ!!」
『大丈夫。私のイノセンスだよ』


そして、次は死神ノ鎌(デススィクル)を構える。
そして、鎌を高く掲げた。


『お前らみたいなアクマの雑魚は私が全て倒してあげる…♪』
「エクソシスト一人が俺らを全部倒すだって?笑わせんじゃねぇー!」
『なら、後悔しないでね』
「やってみろよー!!」
「マラタ!!!無茶すんなさ!!」
「…マラタ……!?まさか、マラタさまっ…!?」
『その続きを言うな……死神ノ鎌(デススィクル)第二開放ー死神ノ棺(デスコーフィン)!!!』


鎌を上空に放り投げる。
まず1度目、指をパチン-と鳴らす。
そうすると鎌が形を変えて在り得ないほどの巨大な棺になった。


『アクマ共…地獄を味わいなさい…!!死神ノ棺(デスコーフィン)、吸!!』


そう唱えると棺の蓋がギギギ…と開き、船の回りにいるアクマをどんどん吸い込んでいく。
アクマがどんなに足掻こうと、棺はアクマを吸い込み続けた。
周りのアクマの半分ほどを吸い込んだ時、満杯になったのか棺が閉まっていった。
ガコンッー音が聞こえ、棺の蓋は閉まった。


『Good-bye』


棺を見上げ、笑うとまた指を鳴らす。
その瞬間に巨大な棺は空中で燃え、一瞬にして灰になって風に流されていった。

元の形状に戻った鎌は私の手元に落ちてきたからそれを掴む。


『ふぅ……結構キツイなぁ〜…』


初めての第二開放。
思ったよりも疲労が半端ない。
まぁ、扇ノ舞も発動してるせいでもあるかもしれないけど…。


「すげぇさ……一瞬にして…」
「マラタのイノセンスは凄いであるな」
「やっぱマラタは強いんさなぁ」
『それは間違ってるよラビ』
「へ?」


強く見えるのは武器があるから。
内心なんてものすごく弱いのに…。


『ラビ、あと任せた。
レベル1だけを残しておいたからしっかり船員さんを守ってね、クロウリーもブックマンも…』


ラビが驚いて周りを見るとレベル2は一つもなかった。全てレベル1。


『アレンを迎えに行ってくる』
「マラタ…!!頼んださ!無事で帰ってきてくれよ!」
『ラビたちも気をつけて…!』


みんなを守っていた式神を解き、そのまま第二開放の言霊でアレンのところまで瞬間移動を使った。
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