創り上げる神々(原作

□聖地の大決戦!!
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ウパは起きた悟空に、アルトが先に登っていることを伝えた。

そして悟空はドラゴンボールを使って蘇らせることを約束し、悟空も塔を登り始めた。











一方悟空より先に登り始めたアルトはかなりのスペースで進んでいく。


『こりゃしんどいや…手が痛くなる』


一度止まって周りを見るともう雲を超えていた。


『あれ、たしか悟空って約一日かけて登るんだよね…私もうこんなところまで来てるけど……』


待とうか迷ったけどいいや!と思いまた足を進める。


そして、数時間してからやっと天辺が見えて登り切った。


『はぁー、疲れた』
「そうかの、ちっとも疲れてるようには見えんが」
『!』


階段のところにカリン様がいた。


「よくここまで登ってこれたのう。大したスピードじゃ。4時間で登り切るとは…」
『あっ、カリン様…』
「なぜわしの名前を……」
『あっ!いや、その……カリン塔だからカリン様かなぁ…と』
「なるほど、他にも隠してるようじゃが?」
『………』


流石だなぁ、バレてる。


『…、私は異世界から来たの』
「!異世界…じゃと」
『そう。異世界……いや、元々はこっち側に住んでいたんだけどあるきっかけで違う世界に飛ばされてまた戻ってきたの』
「それでなぜわかる?」
『ここの話は本になって記されていたの…だからここからどうなるか。どんな人が現れるかとかも全てわかってしまう』
「それは……かなりのものじゃの。じゃが証拠は…」
『えっと……証拠かぁ…。ここには仙豆と言う豆があって、それをひと粒食べるだけで怪我が治るか、空腹が満たされる。そして、ここのさらに上には神殿がある』
「なんと…!!神殿まで知っておるのか」


カリン様が驚く。


「そこまで言われるとその話も頷けるのう」
『ハハ…どうも』
「心読ませてもらっても構わんか?」
『どーぞ』


一応目を合わせておく。
そして、数分した頃カリン様の顔が険しくなっていく。


「…まさか……」
『??』
「サータ人……神の子か」
『!……でも、私はそんなの気にしてない。知らない過去だもん』
「かなりの力を秘めておるな、アルトよ」
『名前まで読み取ったんだ』
「いいじゃろ。わしはこの先の記憶のやつは読み取っておらん。アルトの過去を読んだだけじゃ」
『プライバジーの侵害だー』
「ちゃんと許可をとったじゃろ!!
『冗談冗談!』
「待てよ…神の存在ならばわしのほうが格下か?」
『やめてよ、私の力はまだ発揮されてないみたいだしそんな偉くないから。普通に呼び捨てで呼んでよ』
「そうかの。じゃあそうするかの」


ひげを撫でるカリン様に苦笑いする。


「お主、何しに来たんじゃ?」
『ん?鍛えてもらおうかなーって』
「だが、超聖水のことを知っておるじゃろ」
『水、でしょ?ただ、鍛えたいだけ。他の人に鍛えてもらえことがないからさぁ、動きに無駄のあるところを見てもらおうかなーって』
「わし、力になれない気がするんじゃが…」
『え?そうなの?』


カリンは桃白白との戦いを上から見ていた。
あのスピードは正直に言うと自分ですら見えてなかったから。
かすかな影しか捉えられなかった。


「力になれなさそうじゃの」
『え、本気で?カリン様なら出来ると思うんだけど…』
「じゃあ、この小さい玉をわしから奪ってみろ」


パチンコ球みたいな小さいやつをカリン様が持つ。


『取ればいいの?』
「本気で取りに来るんじゃぞ」
『う、うん』


心配そうな顔をするアルトだが、集中した途端にその場の空気が変わった。


「!!(なんという…こりゃ馬鹿でかい力を秘めておるな)」
『いくよ』


軽く構えたアルトは瞬間的にカリンの後ろに回り、玉を取ろうとしたがギリギリのところでカリン様が避けた。

そして、それを狙いにまた取りにかかる


「っと!!なっ…!!」
『やった!』


軽く手を払われたカリンは簡単に玉を手から離してしまう。
そして、それをカリンより先にアルトが取った。


「たっ、たったの一分じゃと…」
『わかった!本気出してないでしょ?』
「わしはいつでも本気じゃ!」
『嘘でしょ…』
「……神殿に行くが良い」
『えっ。いやいや、私なんてまだ行けるわけ…』
「もう一人の小僧がここにつくのは明日の朝じゃろう。それから超聖水を獲ばうんじゃ。ここで何もできないよりは強くなれると思うがの」
『でも……如意棒ないよ?』
「舞空術が使えるみたいじゃが?」
『………いいの?』


カリン様は無言で鈴を渡してくる。

これを受け取り、腰につける。


「仕方あるまい」
『悟空が超聖水を取るのはたったの3日。それまでに戻ってくるね。悟空には言い訳しておいて!』
「いいじゃろう」


柱を登り、屋根の上に行く。
そして、気を足元にためるようにして集中すれば浮く体。


『よし、行くかっ』



悟空には申し訳なく思いながら、舞空術で神殿へとすぐに向かった。




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