短いユメ(DB

□同じ体でも中身は違う
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「オレと付き合う気はないか?」


開始早々ごめんなさい。
何故か私は口説かれてます…ブラックに。


『いや、おかしいよね』
「何か不満でも?」


不満というか…問題ありまくりですよ。

一度ロゼになってから口調がオレに変わったブラック。
そして、私は悟空の恋人なのになぜブラックに口説かれる!?

サイヤ人の血を引いた私は悟空と小さい時からずっっと一緒にいる。
そのおかげでサイヤ人としての強さを存分に引き出すことができ、普通に強いよ。
もちろん悟空には負けてしまうが身軽さのおかげでスピードには勝つ。

トランクスのタイムマシーンで未来に来た時は本当に悲惨すぎて驚いた。


そして、ベジータと悟空とトランクスは戦った。
私はブラックのほうで援護に回ってたんだけど何故か気にいる要素があったらしく、戦いの最中なのに何度も話しかけられた。

油断して腕を引かれ、抱き寄せられたかと思えばブラックに頭を抑えられ、ずっとブラックの胸元に顔を埋めている状態。

その瞬間になにか物凄い音がする。
見えない状態に驚いてビクッと肩を揺らせば何故か笑うブラック。
力が緩み、見てみると悟空とトランクスは倒れていた。


『っ!!ごくっ、んっ!!』
「アルト……!!」


悟空の近くに行こうとすれば抑えられ、口に手を添えられる。


『ん、ふっ!!!』
「おっと!」


自由な手を使い、ブラックのお腹に気功波を打ち込む。
少しふっとばされるブラックを横目で見ながら悟空とトランクスの横に下り立つ。


『っ、動ける?』
「ハハッ、あいつ強えなぁ…」
『なんで仙豆持ってこなかったの!』
「仕方ねぇ、だろ?」
『いったん引き上げて…』
「アルトよけろ!」


悟空の視線をたどると隣の私にではなく悟空に向かって放たれてくる気功波。

片手で悟空を支えながら片手で気功波を放ち、打ち消す。


「あぶねぇことはすんなよ」
『あのね、私がここにいなかったら悟空はもっと怪我することになるでしょ!トランクスも…動けないよね』


どうしようかと迷ってるとブラックが近くに来ていた。
反対側にはザマスもいる。


『っ!(しまった、囲まれたか)』
「いいから、オメェは逃げろ!」
『馬鹿じゃないの…悟空達を置いていけるわけ無い』
「なぜそんなに孫悟空にこだわる」
『そんなの、悟空が好きだからに決まって…』


あ、公開告白をしてしまった。


『…とにかく!大切な人が傷ついてるのに放っておけない!』
「……気に食わないな」


ブラックが少し顔を歪める。
それを見たザマスは、ほぉ…、と何か納得したかのようにブラックを見る。


『気に食わないって…』
「まさかオメェ…」


悟空は何かに気づいたようだ。
え、悟空が気づいてなんで私はわからないの


「アルト、こっち向いてくれ」
『なに、ごく…っ!!?』


腕を捕まれ、ぐいっと引き寄せられると悟空の上に倒れ込むようになってそのままキスされた。

まっ、ちょ、えっ!!?
なんでっ!?

この危機感の中キスするとかありえないっ!


『悟空っ!』
「貴様……」
「やっぱりな」


悟空は真剣な顔でブラックを見つめ、ブラックは悟空を睨みつける。


『あの…なにがどうなって…』
「今すぐ孫悟空を消す」
「はぁ…心を入れ替えても人間は人間ですね…面白いのでいいですが」


ごめんなさい、なんのことを言ってるのかわからない!!

ザマスとブラックは宙に浮き、二人で気功波を合体させた。
完全に標的は私達。


『させるかっ!!』


構えてかめはめ波を放つと同時に後ろからも来る。
ベジータだ。
最後の力を振り絞って打ったらしく地面に倒れてしまった。


『(ヤジロベエ、早くつれてって!)』


かすかな気づかないほどの小さな気を感じていた。
ブラックがベジータに気を取られている間にトランクスと悟空を連れて行ってくれたみたい。

悟空たちがいなく、ベジータが倒れているならば私だけしか戦えるものはいない。
ブラックとザマスは先にベジータを倒すつもりだ。


「さぁ、とどめを刺すとしよう」
「あぁ」


その時、ころころっと何かが転がってきた。
するとそれは煙幕弾で周りの視界が遮られる。

ブラックとザマスが油断した隙に二人の鳩尾に蹴りと殴りを入れた。
一瞬苦しそうな声がしたから効いたと思う。

ベジータとマイの気配が遠ざかっていくということは多分悟空たちを連れて行ってくれたんだろう。











そのころ、ヤジロベエと悟空たちは瓦礫のところで休んでた。


「もーちーとしたら地下に潜る入り口があるでよ!それにしてもおみゃーら重くてかんわぁ!ダイエットしてちょーよ」
「ヤジロベエに言われたくねぇぞ」


悟空が疲れきった声で言う。
その時、マイがバイクでベジータを連れてやってきた。


「マイ…父さんを…すまない」
「いいんだよ」


マイはトランクスのポケットからカプセルを出してタイムマシーンを出した。


「な、なぁ……アルトは……どこだ?」
「…連れて来られなかった」
「どういうことだ!!?」
「連れてこようとしたんだけど…あいつらが逃げる瞬間に攻撃をしたらしくて煙幕が晴れる前には連れ出すことができなかった」
「じゃあ、まだ…アルトは残ってんだな!?」
「あぁ……」
「っ、オラもういっぺん行ってくる!」


フラッと立ち上がる悟空にヤジロベエが支える。

そして、ほとんど気を使い果たしている悟空たちは動けなかった。


マイとヤジロベエは三人をタイムマシーンの中に入れ、マイは操作をして蓋を閉じる。


「ま、マイ…!」
「アルトさんは…見つけたらあたしたちが匿っておくよ」
「なぜだ!?マイ!!!」


トランクスの必死の声にマイは笑う。




そして、上空に上がった。



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