幸せと不幸

□第6話
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『コムイ!用件を早く話して』


書類を片付け終わったあとにタイミングよく来たコムイ。
こうなることを予想して面倒事を避けたように感じてくる。


「急がなくてもいいじゃないか〜!さ!ジョニー持ってきて!」
「もう持ってきてますけど」


テンションの高いコムイと比べジョニーは紙みたいにペラペラになってる。
大丈夫かよ、おい。

そして、手渡されたものは団服だった。


『…元帥のか』
「そうそうー!ほんとはね、スカートにしてあげようとしたんだけどそれだとナミちゃんの苦情が怖いからズボンにしたよ」
『ふーん…』


銀の装飾が金の装飾に変わっていて、デザインは神田の団服に似たデザインになっていた。


「心配はいらないと思うけど一応ヘブラスカの所に行って測ってきてくれ。そして、任務だ」
『任務…ね』
「ナミちゃんは特例として適合者を探しに行かなくてもいい。ただ、難しいところとかは行ってもらうよ」
『はいはい』


コムイのやつ…特例とか言いやがって…。
クロスみたいにバックレるとでも思ってるのかな…
まぁ、その通りだけどさ。

そして、何も解釈をせずに部屋を出ていき、ヘブラスカの間へ向かった。








「…ナミ…い、イノセンスか?」
『そ。コムイが測れって…』
「……イノセンスはどこだ?」
『あ〜…部屋にいる』
「…(いる…?)」


ナミがポケットから小さい鈴を出した。
そして、鳴らす。
だけど、その鈴からは音が聞こえない。


「なにを…やっている」
『イノセンス呼んでんの』


数回鳴らしたように見える鈴はヘブラスカには聞こえない。
だが、ナミにはきこえていた。

錫を鳴らして数秒しか経っていないのに上から何かが降ってきてナミの両サイドに着陸した。


「狼…と猫…か?」
『うん。私のイノセンス』
「バカな…イノセンスを変えられることは」
『私のイノセンスだから。ただ動物にしただけ』


かなりのことをやっているがナミはどうでもいいかのように淡々と答える。

ヘブラスカは戸惑いながらもイノセンスに手を伸ばし測り始めた。


「……どちらとも臨界点は突破している…狼は…159%…猫は134%」
『ふーん、結構いってるね。じゃ、ありがと』


部屋に戻ろうと足を進めたらヘブラスカに止められた。


「新しい…予言だ……黒に染まるが白に導かれるだろう」
『…随分と馬鹿な予言だこと』


殺気を立てながら部屋から出て行った。


それを見てヘブラスカは心を痛めていた。
ヘブラスカだけは私の秘密を知っているから…。



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