黒白の姫(原作
□第16夜
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ハッ、と気づいて目が覚めたら周りは食人花に囲まれていて捕まっていた。
『うわぁぁあっ!!!?』
「マラタ!!起きたんですか!!?」
声がした方を振り向けばアレンとラビが苦戦していてラビが余所見をして喰われてしまった。
『ラビー!!!』
「ウギャアアアアア」
「ラビー!!落ち着いて!」
「アホか!落ち着いたら喰われる!!」
それでもアレンは冷静に話す。
好意を持てば噛み付かないらしいから愛情表情をすればいいらしい。
「I LOVE YOUー!!」
「愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる!」
2人共まだ少し怖がりながらも話しかけている。
時間かけれいられない!
クロウリーとエリアーデは多分戦っている。
こうなったら本気で…!!
『アナタのこと愛してる。いい子だから私を離して?ね?』
花を優しく撫でながら笑顔が通じるかわからないけど微笑みながら言うと簡単にシュルっと解けて床に降ろされた。
「ぇえええ!!?マラタ早くないですか!?」
「マラタ〜!!助けてさー!!」
『無理ー!ちょっと頑張っててー!!』
また頑張り始めた2人を置いてエリアーデ達のところに向かう。
そこで見た光景はもう遅かった。
『っ!!エリアーデ…!!』
「こ……ないで…」
エリアーデはクロウリーに噛まれていた。
「…マラタ…生き…て、また……会いましょ…」
『っ………うんっ…』
「あなたを……愛したかったのにな……」
エリアーデはそう呟いて消えてしまった。
エリアーデが壊され、蒸発した物は城の中で雨のように降り注いだ。
「クロウリーさん…?マラタ?」
「このアホ花…ブス花クソ花グロ花ウンコ花ーーーー!!!」
グワッパ
ガブッ
「うわぁあああ!!」
「クロちゃん何やってんだーー!!!」
『なんか痛いー!!これ歯!?』
「うるさいである!!」
シーンとなってクロウリーを見る。
どうやら私達はクロウリーの自殺に巻き添えになったらしい。
クロウリーは愛していたものを手に掛けたことを後悔していた。
でも、それはアレンも同じ。
それがわかっているからこそアレンはクロウリーをエクソシストに誘った。
理由のために生きる…
ただそれだけの為に。
「でさ、こんな人なんだけど」
「あぁ…その男なら確かにここに来たである」
どうやらクロスがここに来たらしい。
クロウリーはクロスから花を貰って育ててたらいきなり噛まれ、苦しくなり、毒花だと思いきや、歯が全部抜けたらしい。
そして、瞬間的に生えてきたのがイノセンスの歯だったらしい…。
「先に…城の外で待っててくれないか…?旅支度をしてくるである」
「あーー、もーすぐ夜が明けるさ」
『あ〜…ラビ髪の毛上げたの?』
「へ?そうだけど…」
『ラビは降ろしている方が格好いいのに…』
「マラタ……超嬉しいさ〜!!!」
「ラビ!!」
ぎゅーっと抱きついてくるラビ。
何故かそれに焦るアレン。
そんな光景にラビに抱きつかれながら笑っていると城が爆発して炎に飲まれた。
誰もがクロウリーが戻ってこないと思いきやクロウリーは出てきた。
「死んだと思ったであるか?大丈夫である」
クロウリーは前向きになり、少し強くなった。
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