黒白の姫(原作
□第4夜
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アレンが私と伯爵の間に入ってレオを切った。
「おやすみなさい、この一撃で全て葬ります。十字架ノ墓(クロスグレイヴ)!!!」
千年公はひらっと避けて傘のゴーレムのレロを広げて空を飛んだ。
「チェッ♡」
『伯爵!!』
「我輩はアクマ製造者千年伯爵。汚れた「神」を調伏しアクマと共にこの世界を終焉に導く者。神の使徒エクソシスト!お前達がどうあがいても世界を救うことはできませン♡」
『ちょっ…!!』
「また会いましょウ♡」
伯爵は夜空に消えていった。
『あのパンパンデブ!』
「これは…まだほんの序章…」
その時、アレンがふらっと倒れた。
「アレン!?」
『あっ、大丈夫!?』
「ジャン、悪いんだけど医者呼んできてくれないかな?」
「うわっ、スゲーぞ血!!!」
『無茶するからだよー!』
「っ……ヒック」
すぐ隣を見ればジャンが涙を流していた。
頭を撫でてやれば、ジャンは声を抑えながら抱きついてきて涙を流してた。
『…辛かったね…よく耐えたよ、ジャンは』
「っ……ありがと…」
――――3日後――――
ジャンの家からはまたすごい音が響いていた。
アレンと2人で部屋の中に入るとジャンが何かを作っていた。
「何作ってるんだい?」
「わっ!勝手に入ってくるなよ!」
『だって、ノックしても気づいてなかったんだもん。…あ、それ十字架?』
ジャンが作っていたのは綺麗な水色の十字架。
ホントに手先が器用だと思う。
作っていた理由はレオの墓標。
みんな、レオがアクマになったことを知らないから家出扱いになっていた。
「アレン達はこれからエクソシストの本部だっけ?」
「うん」
『ティムとミュウがせかしてるから早くしないと』
「オレも親父のところに行く。もっと勉強して力をつけるよ」
『そっか、じゃあお互いに……』
「「『頑張ろう!』」」
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