黒白の姫(原作
□第5夜
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私達はなぜか………
断崖絶壁を登ってました。
『(あれ…地下水路いけないのかな)』
「はぁ、はぁ」
『…アレン大丈夫?』
「だ、大丈夫…ですっ!!なんでマラタはそんなに登るのが早いのと…疲れてないんですかっ!?」
10mほど下にいるアレンに問われる。
なんでって言われても…余裕で登れるからとしか言いようがない。
私の体は身体能力が優れてる。
「なんで…あんなトコにあんなもん建てたんだ……あ。」
『あっ、アレン!?』
アレンの手元の岩が崩れてアレンが落ちていった。
『また逆戻りじゃない』
そう言いながらも勢いをつけて下に降りた。というか落ちた。
そして、アレンの所まですぐに追いつくと、ガシッっとアレンを抱える形にする。
『イノセンス発動、扇ノ舞(オウギノマイ)!!』
「う、わぁぁぁあ!?」
扇子を巨大化させ、遥か下の地面に向かって一度だけ大きく振りかざすと、物凄い風が跳ね返ってきた。
それを利用してイノセンスの上に乗り、風の反動で一気に上まで登る。
『っと…!着いたよ!』
「はぁっ、はぁっ」
あれ、さっきよりも息切れしてない?
周りを見るとティムとミュウはしっかりついてきていた。
『ほら、着いたんだよ』
アレンの服の汚れを払いとる。
「や…やっと着いた…エクソシスト総本部…黒の教団………かな?」
『ここが教団で間違いはなさそうだけど…』
♤
〜教団の一室〜
「なんだいこの子達は!?」
「ダメだよ部外者入れちゃあ〜〜なんで落とさなかったの!?」
「この子、クロス元帥のゴーレム連れてるのよ。それに似たゴーレムも」
《すいませーーん、クロス・マリアン神父の紹介できたアレン・ウォーカーです。教団の幹部の方に謁見したいのですが》
「室長なにか聞いてます?」
「…………知らない」
♤
そのころ外にいるマラタは興味津々だった。
『(わぁ〜、ついに来ちゃったよ〜!やっばりこの門番って動くんだよね?)』
そう思い、近づいた瞬間外のゴーレムから身体検査を受けてという一言。
嫌な予感しかしなかった。
そして、めっちゃすぐ目の前まで顔がグイッと近づいてきた。
『煤I!』
「わっ」
門番の目から変な光が出て体を映しだされた。
「(!?映らない? バグか!?)」
アレンはなんとなく映るもの、マラタは一切映らなかった。
そして、門番がアレンの左目の星を見つける。
「こいつらアウトォォオオ!!!」
『はぁぁぁ!?』
「こいつバグだ!額のペンタクル呪われてやがる!千年伯爵の仲間(カモ)だー!!!」
「んなっ?」
《なにぃーーー!?》
ゴーレムから科学版の人達の声が聞こえる。
『おいテメェ!壊れてんじゃねぇのか!?間違えるにも程々にしろよ!!』
「だって!額のペンタ…『呪われてるけど違うってんだろ?』……ハィ…」
睨みつけるとものすごい大人しくなった。
そして、次は真上からの殺気。
建物の上には誰かが立っていた。
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