桜の日に
□桜の下で
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桜が満開の今日、僕は薄桜学園に入学した。長かった入学式が終わり、僕は自分の席に着くと少し遅れて隣に男の子が座った。
綺麗な髪色に見据えた様な瞳、きっちりと着こなされた制服。僕は一目惚れしてしまった。
「ねぇ、君。何て言う名前?」
僕は至ってもいられず声をかけた。
「名を聞くなら自分が先に名乗るのが礼儀だろう」
「僕は沖田総司。よろしくね」
「総司か。俺は斎藤一。よろしく頼む」
声もやや低めで大人しめな彼に心を奪われてしまった。やはり一目惚れしてしまったようだ。
初日だと言うのに彼がもっと知りたくて、誰にも奪われたくなくて行動に移した。
「ねぇ、一くん。HR終わったら時間ある?」
「別に構わぬが…どうかしたのか?」
「うん、ちょっとね。一緒に話したいなと思って」
「そういう事なら構わぬが…」
難なく頷いてくれた一くん。凛々しげな表情に引かれていった