月夜へ贈る戀の唄
□葉月の章
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季節は葉月。
猛暑が続く夏真っ只中。
最近の白椛神社は割と静かです。
それもそのはず、この猛暑で五月蝿い程に元気な二人もぐったりなのです。
更に真太郎さんのお陰で、中等妖怪以下が私を襲いに来ることもなくなり以前より穏やかな生活が出来ています。
だけど、安心するのはまだ早いと祖母は言っていました。
問題はここからとか…。
何でも上等妖怪や更にその上に君臨する堕天の者達は魂が甘さを増す冬の季節に私を喰らいにくるらしい。
赤「 ボーッとしているようだが、何かあったか?」
『 あっ、すみません!何でもありません。早くお昼の準備を済ませてしまわなくてはいけませんものね!』
今は征十郎さんとお昼ご飯の支度をしている。
献立は皆さんのご希望により、そうめんです!
具材となる物は準備を終え、後は麺を氷水で冷やすだけ。
時間は掛からない。
鍋から出した麺をザルに移して真太郎の力を使って作った氷なる物と水で麺を冷やすと出来上がり!
真太郎さんは神使としてだけでなく、こうして家事にも貢献してくれている。
『 これでよし!持って行きましょう!』
赤「 あぁ。」