月夜へ贈る戀の唄
□文月の章
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赤「 随分と二人の扱いが上手い様だな。」
『 征十郎さん!…ハァ、もういきなり後ろに立つのは止して下さいよ…。』
赤「 すまないすまない。つい癖でな。」
『 どんな癖ですかっ!』
征十郎さんはやや天然な節があることと私はツッコミなるものが少しばかり出来るようになって来たことも分かった。
恐らく、これは翔一さんと大輝さんのやり取りを見てるからでしょうか。
私にもその能力が移りました…。
そしていきなり背後に立つのは彼と出会って三ヶ月になるが未だ止めてくれる様子は見受けられない。
私が慣れるしかないということか…。
赤「 それにしても二人ともよくお前に懐いている。」
『 懐いている?…フフッ、確かにお二人は犬っぽいところが多いですが。』
赤「 黄瀬は分かりやすい。自分が気に入った相手には必ず名前の末尾に〜っちと付ける。お前を気に入って懐いている証拠だ。」
『 それは何だか嬉しいです。大輝さんも口は悪いですがよく私の手伝いをして下さりますし。』
実「 ほんと、あの狂犬共が貴女の前じゃ子犬みたいに甘えちゃってるものね。」
桃「 きーちゃんも大ちゃんも暇さえあれば巫女りんのこと探してるもん。フフッ。あ!スイカが収穫期だから収穫しといたよ!みんなで食べよう!」
『 お姉様にさつきちゃん!わぁ、本当ですね。立派なスイカ。中庭に集まって食べましょう。』