月夜へ贈る戀の唄

□水無月の章
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今「 あっちゃー。物の怪さんも難儀やなぁ。対峙したらあかんやつに対峙したわ。」



現れた物の怪は猫又と豆狸。





【 猫又( ねこまた )】

外見は猫そのものだが、尻尾が二股に分かれているのが特徴であり、人に化けたり憑依することがある。



【 豆狸( まめだぬき )】

可愛らしい佇まいの化け狸の一種で陰嚢を被っている。猫又同様に得意とするのは憑依と化かすことである。





桃「 大ちゃんに猫、きーちゃんに狸…。これは一荒れしそうね。」



犬に猫、狐に狸なんて犬に狐以上に恐ろしいことが起こる気がする…。



赤「 お前達、分かっているな?」


黄「 言われなくても分かってるッス…。」


青「 おうよ。」


「 巫女の魂もらいに来ただけニャのに何でお前がいるのニャ!」


「 狐ばっかりいつも良いとこ持って行って…もっと狸にも出演場所を提供してもらいたいでやんす。」



青「 ごたごたうっせぇよ。」


黄「 そうッスよ。」


青 / 黄「 狼( 狐 )より嫌いなモンあった( ッス )わ。」


「「 …??」」


青 / 黄「 猫( 狸 )だ!!!」



二人の力が凄いのはその一瞬で分かった。

猫又は青峰さんの鋭い爪によって文字通り八つ裂き、豆狸は黄瀬さんの狐火によって燃えカスに。

ほんの一瞬の出来事だったが私は目を見開いて驚いた。




 
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